「荒井晴彦映画祭」でデビュー作の「新宿乱れ街 いくまで待って」を初鑑賞 | あの頃のショーケンになりたかった! エコケーンの日記

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グループ・サウンズやローリング・ストーンズなどのロック、モーニング娘。などのアイドルに昭和プロレス、映画に落語に食べ物や大阪に関することやそのうえお城も好きで、見たり聴いたり、その時に感じたことを書きたい備忘録日記、、、、

 大阪の九条の映画館「シネ・ヌーヴォ」の「荒井晴彦映画祭」9月4日「リボルバー」「嗚呼!おんなたち猥歌」のトークショーつきでの後「新宿乱れ街 いくまで待って」を続けて観ました。

 その前月に観た「雨のアムステルダム」は不覚にも睡魔が遅い途中で寝た(笑)ので、大丈夫かなぁと心配していたのですが、杞憂でした。

 ちなみに入れ替え制で、場内は最初からほば満席。トークショーがないにもかかわらず、2050分上映の「新宿乱れ街」、客席は7割くらい埋まっていましたよ。

 拙者は、3回鑑賞券を購入していたので、3000円でしたが、これを当日券で購入すると1400円×3=4200 円と結構な出費。

DVDなど手軽に自宅でみることができる状況があるので、映画館で観るのは贅沢になりましたね。

「嗚呼!おんなたち猥歌」のフイルムは、色褪せていましたが、「新宿乱れ街」は日活マークとともに上映状態は良好。

 

この映画、雑誌の批評などで知っていて、観たい映画でした。

特に「竜馬暗殺」に出資した新宿ゴールデン街が舞台になっていて、昭和40年代の新宿の酒BAR「雑苦場乱」「酒味」のネーミングがアナクロすぎて、素晴らしい(笑)

ちなみに、みた感じでは、BARよりもスナックのような気がしますが、そんなことを言ったらぶん殴られるのだろうなぁ。なんせ、ゴールデンな街なのだから(笑)

 

トークショーでは、「脚本のギャラについて、乱れ街は20万、赫い髪の女は25万、猥歌が50万。安い方がいい仕事をしていた(笑)」「男の過去は勲章で、女の過去はキズ」との発言もあり、それをリアルに描きたいのか、問題提起したいのかまでは聴き取れなかったが、恐らく後者でしょうね。

 

 猥歌では、神代監督なので「女性のたくましさや素晴らしさ」が伝わってきたが、乱れ街の曽根中生監督はドキュメンタリー風描こうとしたのか!酒場のシーンで内田裕也風の男が語っているなと思ったら本人だった(笑)

ラストはJLゴダール風との評価もあり、「男性・女性」にも少し似ているが、「嗚呼!!花の応援団」「不連続殺人事件」「博多っ子純情」を観た限りでは、職人監督としか思えない。

映画は監督だけではなく、俳優も脚本もスタッフや制作者もあわせてできるものである。

そういった部分も含めて、この映画は脚本の荒井晴彦と主演の山口美也子さんなしでは高い評価ができないのは間違いないと拙者は思うでござる。

 

 この映画で流れた曲は、沢田研二作詞、井上大輔作曲、内田裕也歌唱の「決めてやる今夜」で始まり、「時の過ぎゆくままに」「勝手にしやがれ」、ショーケンの「酒と涙と男と女」や「八月の濡れた砂」であり、荒井さんが曲も指定したと思う。

 

 一方、山口美也子さん、ウィキでは「自由劇場などの数々の劇団を経て、1977年に映画デビュー。1980年までは日活ロマンポルノで活躍。白川和子、宮下順子、岡本麗、東てる美、美保純などと同様にロマンポルノ出身で一般作でも成功した女優の1人として著名。」と紹介されているが、この映画が初主演作で原点ではないかと思う。

 

 身も心も裸になったこの作品、どのように思っているのか、山口美也子さんの話も聞きたいものでござる。

 なお、この映画のDVDは廃盤となっていて高騰していたが来年の1月に再発されるとか、、

 

 駄菓子菓子、暗い話なので、DVDよりも映画館の闇の中で観る方がいい。