はじめに

 

つらくても声に出せないあなたへ

 

周りの人をがっかりさせないように、

大丈夫なふりをした。

 

弱い姿を見せたくなくて、

大丈夫なふりをした。

 

ひとりぼっちになりそうで、

大丈夫なふりをした。

 

悲しみを受け入れたくなくて、

大丈夫なふりをした。

 

倒れてしまったら

もう二度と立ち上がれないような気がして、

心の痛みに気づかないふりをした。

 

心のよりどころがない人はよく大丈夫なふりをする。

自分が倒れても、

抱き起こしてくれる人なんていないと思うから。

 

つらくてもつらくないかのように。

悲しくても悲しくないかのように。

大変でも大変じゃないかのように。

そして自分で自分を苦しめる。

 

考えすぎるのをやめられず、

他の人々に至らない姿を見せないように頑張り続ける。

 

一見つらいことなどなさそうに見えて、

何だってうまくやり遂げられそうに、大丈夫そうに見えるのに、

心は大丈夫ではないことが多い。

 

一生懸命がんばっているのに、

いくら必死に生きても幸せを感じられないとき、

私たちは不安になる。

どこを目指して生きればいいのか、

わからなくなってしまうから。

 

道に迷ってしまったような気持ちで、

どうすれば幸せになれるのかわからない。

 

不安の中で、虚しさと孤独に出会う。

大丈夫なふりをしてしまう人には、

「支えとなる場所」が必要だ

 

誰かが自分の心を認めてくれるだけで、

大きな助けになる。

力を抜いて、

ありのままの自分の姿で休めるようになる。

 

あなたがあらゆる瞬間を

本当はひどく傷ついているにもかかわらず、

なんでもないようなふりをして生きてきたとしたら、

きっとすごくつらかったことだろう。

 

この本に収められた話が、

人知れず苦しんでいたあなたの心に寄り添って、

不安な気持ちを癒すことを願う。

 

今はまだ遠くにある未来のことを心配しすぎないで。

 

大丈夫、雨はいずれやむ。

明日になれば、待ち望んでいた花が咲くだろう。

 

 

 

 

 

大丈夫じゃないのに

大丈夫なふりをした

 

クルベウ著

藤田麗子訳

 

ダイヤモンド社

定価(本体1300円+税)

 

 

 

この本の出逢いに感謝致します

今歩けない僕に

この僕に本を見せてくれてありがとう

あなたに感謝します