志操堅固

我輩はヲロチである。

名前はまだない。

タッグフェスに向けていろんな力が動きだした。

もちろん我輩もタダスケと組んで出るつもりでいたのだが、タダスケは実力勝負に共感しHAYATAと組んで出るようだ。

我輩と組まないことに納得がいかない部分はあるが、タダスケ自身で決めたことなので、タダスケの意見を尊重することにした。

そこで空牙が我輩をパートナーに指名したのだが、今度は蜘蛛男が待ったをかけてきた。

奴は空牙と組んでタッグフェスに出たいらしい。

しかも、タダスケとHAYATAの実力勝負が気に食わないとまで言い放ち、なんでもありの白か黒かの勝利主義がJOKER本来の姿だと言う。

確かにタダスケとHAYATAの主張と、蜘蛛男の主張の両方とも一理ある。

蜘蛛男如きに荷が重いとは思ったが、我輩の制止があっても蜘蛛男は自分の意見を曲げず主張を通す姿を目の前で見せつけられた。

我輩はタッグフェスに出たいし、出るからには優勝すると言う揺るぎない信念がある。

が、タダスケとHAYATAの行動、蜘蛛男の主張を見せつけられて、少し迷いが出来た。

こんな中途半端な気持ちで出るのは、空牙に失礼だ。

それに若い三人の主張の行く末を見てみたい。

なので今回に限っては、蜘蛛男に譲ることにした。

タッグフェス。

果たしてどうなるか。