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スティーヴン・キング『ミスター・メルセデス』(2016/文藝春秋)を読む。

起伏のある長大な物語を飽きのこない語り口で転がす手腕は衰えない。ただ、最近のキングは話の中身が初期作品の自己模倣のよう。読んでる最中は面白く、ワクワクするが、読み終わると、「ん?」と既視感に陥る。

しかし、『ミスター・メルセデス』は初期作品を思い出させることがなかった。退職刑事と凶悪犯の対決構図が冒頭から明確で、これが少し『デッド・ゾーン』を連想させるが、気になるほどでない。捜査側、犯人側をカットバックで交互に描く手法など、ミステリでは、ありふれている。


そう、この作品はキング初のミステリで、2015年のエドガー賞を受賞している。

ただ、ミステリとしてのサプライズは期待したほどでない。意外な人物が死んだり、大活躍したり、そういう物語の展開の意外性で読ませるのだ。


『ミスター・メルセデス』は3部作の1作目で、アメリカではすでに2作目、3作目が刊行済み。つまり、3部作が完結しているらしい。キングは今年、69歳。まったく、「ご健筆」にもほどがある!