スイス旅行に来ました。
家族でそろって海外に出るなんて、少し贅沢だと思いながらも、今年は長男が大学生、次男が中学生になり、新学期も始まって、家族で動ける時間はもうそう多くない。
ゴールデンウィークという一年で一番高い時期で、しかも物価の高いスイス。
それでも、この連休が終われば赴任が始まる。
家族全員で旅行できるのは、これが最後かもしれないと思うと、迷っている余裕はなかった。
海外なので最低限の準備は必要だったけれど、仕事ではないというだけで気持ちはずいぶん軽い。
パスポートや保険、ホテルの確認だけはしっかりして、あとは現地でなんとかなるだろうという気楽さもあった。
子どもたちはもっと気楽で、まるで近場の国内旅行にでも行くような雰囲気だ。
二ヶ月前は「海外なんて…」と神経質になっていたのに、いざ出発となると拍子抜けするほど落ち着いている。
その変化が、なんだか微笑ましい。
今回はイスタンブール経由でチューリヒへ。
直行便もあるけれど、さすがに高すぎる。
ウルグアイまでの長距離フライトに比べれば、今回の移動はずっと短くて気持ちも楽だった。
時差は日本からマイナス7時間。子どもたちには少しきついかもしれないけれど、旅の高揚感が勝っているようで、意外と元気だ。
スイスを選んだ理由はいくつかある。
毎年、仕事で海外に行くことはあるけれど、今年は赴任という特別な年。
だからこそ、子どもたちには「海外の風に吹かれる時間」をしっかり感じてほしかった。
日本とは違う生活習慣、違う言葉、違う空気。その中で、自分のアイデンティティを少しでも意識できるような旅になればいい。
海より山が好きな自分にとって、スイスは自然と候補に上がった。
加えて、以前ウルグアイへの長期出張の際に利用したチューリヒ空港がとても綺麗で、洗練されていて、静かで、どこか凛としていた。
その印象がずっと残っていて、今回の旅先選びの決め手になった。
実際に来てみると、景色は想像以上に美しく、空気は澄んでいて、光が柔らかい。
この素晴らしさを写真に残したくて、今回は三台のカメラを持ってきた。
iPhone 17 Pro Max、SONY RX100M4、そして35mmフルサイズのEOS 5D Mark II。
5Dは古い機種だけれど、フルサイズの魅力に惹かれて、ついにメルカリで三万円ほどで購入した。
ただ、個人売買の中古カメラあるあるなのか、撮ってみるとセンサーの埃やチリがかなり目立つ。
新品なら三十万円近いので、画像処理でなんとかしながら使うつもりだ。
この旅が終わったら、ウルグアイの大地を撮る相棒にしようと思っている。
…と思っていたのだけれど、実際は息子たちにカメラを取られてしまい、手元に残ったのはiPhoneだけだった。
でも、携帯カメラはやっぱり手軽でいい。気負わずに撮れるから、むしろ旅の記録には向いているのかもしれない。
そんなこんなで始まったスイス旅行。
家族四人で過ごす時間は、これからますます貴重になっていく。
だからこそ、この旅でたくさんの景色を見て、たくさん写真を撮って、たくさん思い出を作りたい。
赴任前の、特別な春。この旅が、家族にとっても、私自身にとっても、忘れられない時間になりますように。




