戦術の作り方 | 井上正幸のブログ

井上正幸のブログ

8/7に著書3作目となる「ラグ戦入門編」が発売となりました。 「戦術初心者にでもわかりやすく」という今までにない難問を突きつけられ、何度も突き返されて生まれた書籍です。1人でも多くの皆様の手にとっていただけますと幸いです。 https://www.amazon.co.jp/dp/4862556930/

Twitterでの岸岡選手の「戦術はどうしたら生まれるのか?」との良質な質問に答えてるうちにテンション上がったのでブログにしてみました。


ポッドは、ルール(構造)から導き出された最も効率的なアイデアであり、「相手に勝つため」というより、「ラグビーを攻略するため」に考えられた理論です。そのため、これが戦術のベースになります。  


「シェイプ」が生まれたことにより、「人が動くことで防御を誘導する」というアイデアが戦術レベルに昇華されました。

ここで、フォーメーションを変えずに「3人組を作る」というポッド理論に、移動しながら「3人組を作る」というハイブリッドなポッドが生まれます。


今回の「2331」のようなポッドは、それ自体が斬新なわけではなく、「優位を自分たちが作り替える」ところに戦術的な進化が起こりました。

つまり、「1331」ではエッジに優位はありませんが、「1322」でエッジに数的、質的優位(ミスマッチ)を作ることをフェイズの中の意思決定で行ってることでした。


こういうアイデアはどこから出てくるのかということですが、僕はサッカーの「ポジショナルプレイ」が影響したのではないかと思っております。ペップのバイエルンでフォーメーションが可変していくのが2014年です。その頃の記者は記事によってフォーメーションの書き方が違ってたようです。

可変していくというのは当時理解できなかったようです。


ラグビーも同じことをジャパンはW杯でやってくれました。でも5年遅れなんですよね。この辺りのことは、今回のフットボリスタの林さんとの対談で書かせていただきました^_^『宣伝です』

https://t.co/M32XFYJIf7?amp=1


つまり、構造を紐解き、他競技に学ぶことで戦術のアイデアは生まれます。

シェイプもリーグラグビーからですしね。