段階的な「ラインDF」の練習 | 井上正幸のブログ

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「1対1」ではトラッキングできるようになったが、「3対3」のように複数になると同数なのに簡単に抜かれてしまうという課題に対しては、1対1では対象が一人だったのに対して、3対3(2対2でも同じ)では、対面、味方、ボール、対面以外の内側や外側の攻撃側の選手と注意を向けなければならない対象が複数になるため混乱する。

そこで、注意を向ける対象を減らした「認知」のトレーニング。
最も注意を奪われて他への意識が飛んでしまう「ボール」を使わずに、ボール以外の対象を自分でコントロールするためのドリル。

3対3の真ん中DF、それを挟むようにATが立ち、笛の合図でスタート。
DFは対面だけに視野を奪われると、スイッチしてくるATに気づかないので、周りのDFとコミュニケーションを取りながら全員がマーカーにタックルに入る。
片側が終わると逆向きにセットして同じことを繰り返す。連続することで次のセットへの肉体的、戦術的に負荷が上がる。
このドリルで、ラインATのムーヴを知ることも目的の一つ。ムーヴを知っていれば予測して動くことができ、認知の負荷を減らすことができる。

さらに、笛ではなく、ハーフのパスアウトのフリでスタートにすることで、ハーフと対面を交互に視野を移し替えるトレーニングとして負荷をあげていく。