パスは下から放るか、真っ直ぐ放るか | 井上正幸のブログ

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スクールの指導者の方からパスの放り方でよく相談を受けるので今回はパスのテクニックについて書きたいと思う。

ちなみに、今回この投稿をするにあたって、師匠の谷田さんから色々と教わった。

「ボールを下からスイングしてパスするか、胸の前を通して水平に動かしてパスするか」については、一般的には小学生であっても3年生くらいからは、水平に動かしてパスすべきと考える。
下からスイングすると、パスのモーションが大きくなるので接近してパスが放れなくなるのと、パスの軌道は放物線を描くことになり、直線の軌道よりレシーバーにボールを届けるのが難しくなる。

幼稚園や小学生の低学年の選手は、ボールを水平に動かして投げる筋力が無い(水平に投げれない)から下からスイングするのであって、幼稚園からでも「水平にボールを運ぶ」という動作はゲームの中で習得させていくべきだと思う。

小学生は発育による個人差が大きいので、低学年でもスイングを使わなくてもパスできるのであれば水平に動かしパスすべきだと考える。

リリースの瞬間に、手の平を上に向けるか、手の甲を上に向けるかはどちらでも良いが、手の甲を上に向けるとスナップが使いづらくなるように思う。


パンチパスも筋力的な問題でコーチングしないという声もあるが、小学生の高学年では十分パンチパスができる筋力は備わる。
パンチパスではロングパスができないと言われるが、それほど長いロングパスの必要性を感じないし、どうしても必要であればキックパスを練習した方がスキルのバリエーションは増える。

ちなみに、これらのパスのテクニックは、15年くらい前に海外で体系化されたものだと思われるが、国内では適切なテクニックとして普及させることができなかった(普及させる手段が無かった)ため、うまく伝わらなかったと考える。