「ラックチェイス」とは何か | 井上正幸のブログ

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「ラックチェイス」という戦術用語があるが、今回はラックチェイスについて解説していく。

ラックチェイスとは、ラックに防御側の選手が集まっている状態であり、防御側の選手がラック(内側)に集まるので、外側に攻撃できるスペースが生まれる。

ラックチェイスが起こる背景には、人間の本能とも呼ばれる心理メカニズムと戦術的な要因が考えられる。

本能的な心理メカニズムというのは、「ボール」と「敵」といったコントロールしなければならない対象が複数ある(厳密には味方も含まれる)にも関わらず、ボールをコントロールすることだけに注意が向かうために、ボール(ブレイクダウン)に集まってしまう現象のことである。

これは小学生の低学年のサッカーで起こる「団子サッカー」と呼ばれるボールに集まる現象と同じであり、低学年では、人間の発育における「認知」が大きく関わっている。

コントロールする対象が複数あることを理解させた上で、その競技の構造に踏み込んでコーチングしていく必要がある。

次回は、2つ目のラックチェイスが起こる「戦術的な要因」について、ラグビーの構造から紐解いていく。
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