総論01

・矯正歯科学の定義

「歯科矯正学とは、歯・歯周組織・顎、さらにそれらを包含する顔の正常な成長発育を研究し、それら諸構造の不正な成長発育から引き起こされる不正咬合や、顎の異常な関係を改善して、口顎系の正しい機能を営ましめ、同時に顔貌の改善を計って社会心理的に個人の福祉に寄与し、進んでは不正状態の発生を予防するための研究と技術とを含む歯科の一分野である(榎、1979)」

歯科矯正学は多方面から臨床と研究がなされている学術分野ですが、それを非常によく濃縮された一文であると思います。

顎口腔系の機能改善に加えて、顔貌の改善も図ると明記されているのに驚きます。
臨床家としては、face is firstは当たり前ではありますが、建て付け上は歯科医なので咬合と審美的な歯の配列のみが中心の仕事かと思っていました。
特に治療方針を立案する上で、口元をどのように変化させるか(あるいはさせないか)はよく患者さんと話した上で決めるようにしています。
もちろん基準がないと分かりませんので、E -lineやnaso-labial angleなどの指標を用いています。
そして、コンプレックスの除去を図って、生き生きとした笑顔になれるように治療を進めるというのが大きな矯正治療の目的です。

基本に立ち返る、重要な項目と思います。

 

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