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「生成AIのあり方に関する共同提言」は必要?


https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240408-OYT1T50188/

読売新聞社とNTTは2024年4月8日、生成AI(人工知能)が急速に拡大する中、人間の自由と尊厳が維持された言論空間を確保するため、「生成AIのあり方に関する共同提言」を発表した。

選挙と安全保障分野の生成AI利用を制限する立法措置を含め、制度と技術の観点からAIの規律と活用の両立を求めたことが柱だ。

提言は生成AIについて、インターネットを介して誰もが利用でき、一定の労働生産性向上が期待できる点を利点とした。

一方、現状では人間が制御しきれない技術だと指摘し、生成AIが「自信たっぷりにウソをつく」状態と、人間が「あっさりとだまされる」状態に陥りやすく、正確で価値ある情報を提供するジャーナリズムや学術研究が崩壊する危険性を訴えた。

その上で、生成AIを適切に制御しなければ、「最悪の場合、民主主義や社会秩序が崩壊し、戦争などが生じる」として、「規律と活用を両立する方策を技術・制度双方の観点から実現し、(生成AIを)適正な『道具』としていく必要がある」と強調した。

技術面では、信頼性のある情報の識別技術として、発信者情報を電子的に付与する「オリジネーター・プロファイル(OP)」の有用性を明記した。

ふむふむ、でもでも、なんか変なんだよなー。

ではでは、「生成AIのあり方に関する共同提言」を確認してみます。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240408-OYT1T50136/

以下は、私が気になった項目になります。 

  • 結果に対する正確さを担保しきれない一方、人間が「安易」に利用・理解できるため、生成AIが「自信たっぷりにウソをつく」状態、また人間が「あっさりと騙(だま)される」状態に陥りやすい。
  • 正しい情報を丹念に整理して正確かつ価値のある情報を提供し、何らかの対価・報酬を得る(例 ジャーナリズム、アカデミアの研究)という、これまで情報の真正性・信頼性を担保してきた情報提供・流通のインセンティブ(動機付け)が崩壊する可能性がある。
  • 生成AIをこのまま野放しにすると、人間同士の不信をあおり、真正性・信頼性を担保するインセンティブがなくなり、社会全体の信頼が毀損(きそん)される可能性がある。最悪の場合、民主主義や社会秩序が崩壊し、戦争等が生じることも懸念される。
  • 生成AIに限らずあらゆるコンピューターの基本構造(アーキテクチャー)は、個人を利用者の原単位として位置づけている。一方でコンピューターが個人を強く意識しすぎるがゆえ、アテンション・エコノミー(AE)の台頭による情報空間の不健全化、個人の尊厳の毀損といった課題も生じている。
  • 人間の自由と尊厳が維持された言論空間の確保は、表面的な経済価値だけでなく、社会の安全を支えるという意味で特別な価値を持つ。こうした価値にとって「AI×AEの暴走」は脅威であり、さらに現在のように生成AIが野放しにされたまま台頭すると、悪意のある情報流通という悪貨によって良貨が駆逐され、社会不安が生じる可能性は否定できない。
  • 我が国はこうした戦略性のある体系的なデータ政策を有しておらず、その整備には長い時間と紆余(うよ)曲折をたどることも予想される。そのため、長期的には「堅牢(けんろう)で戦略的・体系的なデータ政策」が、また短期的には生成AI時代の「AI×AE」への対処を目指した「部分的な規制」と「実効的な施策」が、それぞれ必要となる。
  • 一方、部分的な規制を含め、法律を直ちに導入することが難しい以上、ステークホルダーを特定した共同規制的なソフトローのアプローチ(ただし将来的な立法を視野に入れることは排除しない)について、データ(基礎)と生成AI(応用)のそれぞれで強化する必要がある。その際、技術革新のスピードやバリューチェーン(価値連鎖)の複雑さを踏まえると、静的な構造に基づくガバナンスではなく、アジャイル・ガバナンスのような敏捷(びんしょう)性のある枠組みの導入が期待される。

いやはや、これを理解するのは大変ですねwww

「情報の真正性・信頼性を担保」とありますが、ジャーナリズムやアカデミアの研究において、そういうことはまったく感じることがありません。

逆に最近は、誤字脱字という低レベルなミスが、明らかに増えていますしね。

https://ameblo.jp/orokadaneningenwa/entry-12839014924.html

また、「コンピューターが個人を強く意識しすぎる」とありますが、コンピューター本体が個人を意識するわけがありませんよね。

「コンピューターを操る人間」が正しいかと思います。

あと、日本が戦略性のある体系的なデータ政策を有していないなら、一刻も早く整備すべきなのに、簡単に逃げているように感じました。


それにしてもなぜ、こんなにも一方的に、AIを悪者にしてしまうのでしょうか?

なぜかがまったくわからないのですが、AIの利点は、以下のようにたったの4点しか挙げられていないんです。

  1. 人間が日常で用いる自然言語によって操作できるため、機械言語(プログラム)を習得せず多くの人が利用できる。
  2. 従来のAIは特定目的の分析や判断が中心だったが、生成AIは推論を生成し、自然言語をはじめとした人間が直感的に理解できる表現でその結果を提示する。
  3. 入力と出力の検証が比較的容易な「要約」には有効性が高く、労働生産性の向上が一定程度期待される。
  4. インターネットを経由して提供されるため、原則的に世界中で利用ができる。

あくまでも個人的な意見になりますが、すでにChatGPTに始まり、Microsoft 365 CopilotやGeminiなど、複数の生成AIを実際に使える状況にあるわけですから、選択はユーザーに任せればいいのではないでしょうかね。

また、日本製生成AIの進化に力を入れるということは、もちろん急がなければなりません。

https://www.cct-inc.co.jp/koto-online/archives/169

♪振り絞るように声を上げて 伝えようとしたことも あなたには全て はじめからそう わかってしまうから♪


以上になります。


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