ファイナルファンタジー12のコミカライズ版を語りたいと思います。

天羽銀著全5巻、ストーリー的には本編の戦艦リヴァイアサン爆沈までを描いています。パンネロ以外のメインキャラ5人が各巻の表紙を飾っています。



大筋はゲーム本編と同じなのでストーリー解説は省きますが大砂海でガルーダと交戦するシーンから1巻が始まりその後は回想シーンが3巻にわたって続きます。一応時系列順にはなっていますがダルマスカ戦乱シーンや調印式暗殺のシーンで本編では描かれなかった補完シーンもあり、本編をプレイしたあとに読むとなるほどな〜となると思います。


なるべくゲーム本編のネタバレは控えますが個人的に漫画版のここは良かったと思ったシーンと悪かったシーンを抜粋して上げていきます。(漫画版のオリジナルシーンのネタバレはある程度します)


良かったシーン


・アーシェ王女とラスラ王子の幸せな時間

結婚式の直後から仲睦まじい様子が描かれていて「癒やし」だなと思いました。




・オープニングの戦乱シーン

アーシェ王女の夫であるラスラ王子はバッシュ将軍とアズラス将軍(ウォースラ)と共にダルマスカ王国を守るためアルケイディア帝国軍と戦うシーンがあるのですが

敵の指揮官であるジャッジ・ドレイスとジャッジ・ベルガが立ちはだかります。

バッシュがラスラ王子が逃げる時間稼ぎにジャッジ・ドレイスと交戦するのですがその際にドレイスが意味深なことをバッシュに語りかけます。

その後はドレイスを退けてチョコボに乗り

ラスラ王子を掩護するバッシュとウォースラですが敵の弓矢がラスラの胸を貫き…



・調印式の罠

ダルマスカ王国とアルケイディア帝国の調印式の直前帝国の次期皇帝候補であるヴェイン・ソリドールから1人のジャッジマスターが特命を受ける。その内容はバッシュ将軍になりすまし国王を暗殺するもので…


・生き別れの兄弟、そして苦悩

調印式当日。ナルビナ軍部で国王暗殺の動きがあるとの情報が出回り(この情報はヴェインの策略によるもの)国王の警護にあたっていたバッシュとヴァンの兄レックス。その頃王宮内では突如バッシュになりすましたジャッジマスターが国王や臣下を襲う!

騒ぎを聞きつけたバッシュが王宮内で国王を見つけ国王を保護しようとするが怯える国王。その時!バッシュがジャッジマスターに刺される!そして自分と瓜二つの顔をしたジャッジマスターと交戦するが太刀筋や足運びで生き別れの弟であるノアだと確信し「腕を上げたなノア」と呼びかけるがノアは激昂し「その名で馴れ馴れしく呼ぶなバッシュ!俺はジャッジマスターガブラスだ!」とバッシュを敗北に追いやり捕縛する。


その後王宮内に来たレックスをバッシュに化けたガブラスはナイフで刺し国王は売国奴だと告げるがその際にレックスに「あなたは祖国(ランディス)のことを後悔していたはず」と言われ「バッシュが後悔…?」と

心の内で苦悩する。




・バランスの使い手ウォースラ

3〜4巻辺りの回想で帝国側に寝返った反乱軍のスパイ数名とウォースラが一人で対決するシーンがあるのですがバランスという逆転魔法を使いダメージを相手に返す戦法で勝利します。(余談ですがバランスを使われた敵が腕切断などの重症を負いなかなかグロいです)




悪かったシーン


・ギース強すぎ、あと陰険すぎ

拳の風圧でブッシュファイアを両断したり(マッハウェイブか?と突っ込まざるを得ない)

刀を使わずとも拳一つでバルフレアやフランと互角に渡り合うなど本編よりもめちゃくちゃ強く描かれています。あとガブラスに対して「外民が」などと露骨な差別意識を見せたり、ウォースラに取り入って巧みな話術で『取引』を持ちかけたりするところが本編以上に嫌な人には嫌な描写じゃないでしょうか?




・ヴェイン閣下の作画

一言で言うなら腐女子向けのお顔をしています。(極端に美形…少女マンガだっけ?と思いました。)ヴェインも本編以上に嫌なやつになっています。畏怖するヴァンに対して「そのまま犬でいるなら(レックスの)葬儀代を出してやらんこともないぞ、喜べダルマスカ人」などと言い放ったりします。

一瞥してヴァンを戦意喪失させる覇王としての描写は貫禄があって個人的にはありだと思いました。(顔がアレだけど)




・Sすぎるバルフレア

本編以上にバルフレアがサドっ気を見せてくれます

解釈の違いでしょうけどなんかコレジャナイ感が拭えません。軽くキャラ崩壊してるというか、少し残忍な感じがします。



・魔人ベリアス召喚シーン

アーシェがシヴァ内で立ちはだかる帝国兵に対し魔人ベリアスを召喚するのですがその際取り憑かれたように狂気の笑みを浮かべて「何もかも燃やし尽くしてやる」発言(その際Sなバルフレアも流石に引いてた)それで帝国兵やジャッジを殲滅していくのですが召喚魔法を長く使い続けたせいでアーシェの腕の召喚用の紋章付近に肉腫が出来てそれが破裂して腕が吹っ飛びます。ちなみにこれは漫画最終巻でのシーンですが漫画では終わりかもしれませんが本編ではまだまだ序盤のところなのでここでアーシェの腕を不自由にするのはどうかと思いました。




でも第2巻コメントで作者の天羽がこのマンガは演義というコメントを残していたのでなるほどねと思いました



でも同人誌っぽい絵柄でストーリーの補完とか描かれてもねという感じはある…時系列順にはなってるけど回想シーンに上でも言ったけど2巻ぐらい使うし。でも全巻通して必ず回想シーンがある、独特の作風…三国志はあまり知らないのでこういう回想シーン多いのかが不明


評価

S(とてもいい)、A(いい)、B(ふつう)、C(わるい、D(とてもわるい)…の5段階

個人的評価…C、良くも悪くも展開がB級的、回想シーンばかりで話の前後が理解しにくい、ラストシーンはウォースラ好き必見。先程から言ってる通り作画、キャラ崩壊度がそれなりに高いのでゲーム本編をやってからの通読をすすめる。


それでは今回はこの辺で、また深夜に来るかもしれないが…またね~ウインク