やっと北欧研修の続きを…

先週のシンポジウムでドイツの再生エネルギーの話を聞いて、デンマークと一緒だ!と思ったところです。

※再生可能エネルギーとは、太陽光や太陽熱、風力バイオマス、地熱など、一度利用しても比較的短時間に再生が可能であり、資源が枯渇しないエネルギーの事です。


先月、デンマークへ行ってきました。

その際に、電車とバスを乗り継いで、新しいごみ焼却施設を見に行きました。


午前中にニューハウンから乗った船の上から見たときは、そんなに遠く感じなかったのですが、実際はコペンハーゲンの中心地から割と遠かったように思います。

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入口も分からずウロウロしていたら、見かけた職員の方が中に案内してくださりました。

私達は正面玄関じゃない方から歩いてきたようで、裏口から専用の鍵を開けてもらって入場しました。


日本人でこの施設を見た人いるのかな

私達、一番かもしれないって思ったほど新しい施設です。

なぜかというと、稼働はしてるけど全部は完成しておらず、内部まで視察はできなかったのです(笑)


受付の女性の方も初めは不思議そうな表情で

事前に調べた時は、前の年には完成してる話になってたのですが…予想外です。


このごみ焼却施設は、『Amager Bakke』といって、コペンハーゲン周辺の住民50万人分の廃棄物を焼却処理し、それにより生み出される12万世帯分の熱と、5万世帯分の電力を供給するそうです。

 

デンマークでは暖房や給湯も各家庭やオフィスで個別に行うのではなく、パイプでお湯を循環させて地域全体で熱を供給しています。そのエネルギー源は、再生可能エネルギーが50%廃棄物が9%で、化石資源の使用をできるだけ減らす努力をしているそうです。

 

写真でも伝わるかと思いますがこのごみ焼却施設、見た目も美しい建築でした。

説明がなければ、ごみ処理施設とは思えないほど。さすがデザインの国デンマーク🇩🇰

エントランスに置いてあるベンチも、資源を再利用したものでした。




また、屋根のスロープでは、スキーやスノーボードを楽しめるように設計されています。



ごみ処理施設でスキーとは

建物の屋根をスキー場にする発想にも驚きです。

リフトがあるのか、エレベーターで上がるのか?見て見たかったです。


先程も書いた通り、発電した電力を温水に変えて各家庭やオフィスにお湯で循環させています。日本では電気に変えるのが一般的ですが、ここでは熱に変えるということです。これは、ドイツもデンマークもどちらの国も地域中にパイプが張り巡らせてあるから出来ることのようです。そういったインフラ整備が整っているから出来ることなのでしょうね。


日本では、どうでしょう?

太陽光発電で余った余剰電力は、これまで買い取ってもらうFITという制度が一般的でしたが、買取価格は年々安くなっています。

そうした中、2019年からは、10年間の買取制度が終了してくる世帯が出てきます。

そして、太陽光の余剰電力を『売る』時代から『自家消費する』時代に変わっていくと予想されているようです。


限られたエネルギーを大切に使う。

少ないエネルギーで、快適に暮らす。

その為には、エコな家を建てること。それが大前提です。いくら太陽光発電をあげてエネルギーを生み出しても、家が消費する電気エネルギーが多くては意味がありません。


『まずは、高気密高断熱の家を作れるようになってください』

シンポジウムの最後に竹内先生が、おっしゃった言葉です。

その通りだと思います。


世界的に見ても貧しいと言われている日本の住宅。

その日本であなたはどんな家に住みたいですか?

それでも、断熱気密にこだわらない家に住みますか?

後で後悔しませんか?