昨日、『健康・ゼロエネを目指した山形の住まいと住まい方』のシンポジウムに参加してきました。定員100名の会場がほとんど満席。建築に携わる仕事をしている方だけでなく、学生さんの姿もありました。

山形におけるゼロエネルギー住宅や健康住宅をどのように推進していくかを議論するシンポジウムで、消費エネルギーの少ない住宅をつくることがいかに重要なことなのかを、パリ協定や地球温暖化、ヒートショックなどの健康、住宅の環境によって高齢者や子供に与える影響、エコ住宅の実例、電力事情など、様々な視点から考える機会となりました。

素晴らしい講師の先生方のお話を一度に聞けるなんて、なかなかない事です。

年間17000人の方が自宅で倒れています。
交通事故の約4倍。
住まいの中に温度差があることで血管に負担をかけ、血圧が上昇し、倒れてしまいます。
家が命を脅かす原因になるということです。

また、結露がおきる住宅ではカビが発生し、子供に呼吸器系の疾患やアレルギー症状を誘発する可能性があることも知られています。

以前ある方に全館暖房をおすすめしたところ、『LDKだけ暖かくして廊下は寒くて良いの。各部屋はエアコンを一台づつつけて、使う時だけ暖房入れるわ。そうじゃないと電気代がもったいない!』とおっしゃりました。

高気密高断熱の住まいと、断熱そこそこ気密は取れない住宅とでは住環境が違うことや、暖房した時の電気代はあきらかに違う事をご説明しましたが、昔ながらの考え方なのか、我慢することが美徳なのか、どこかの会社で廊下は寒いものだと習ってきたのか…。
とても残念ですが、考えを変えてもらえず、納得するまで説明できなかった自分を悔しく思った事を思いだしました。
新築の家で、家の中に温度の差があっても良しとする考えの会社がまだまだある事も残念に思います。

せっかく何年ものローンを組んで新しく住宅を建てるのに、見た目だけに着目して(でも、デザインはとても大事ですよ。)、大切な住まい環境が二の次三の次になっては、日本の住まいはいつまでたっても貧しいままですし、消費エネルギーもどんどん増える一方です。

私たちが目指すのは、高気密高断熱でありながら、デザインも美しい住まいです。
夏は涼しく冬は暖かくどこにいても快適で、家にいる時間が楽しい住まい。私たちORKSではそんな家づくりにこだわって、一棟一棟丁寧に住宅をつくってまいります。