子供の頃
真っ赤に光る大きな満月が
怖かった
いつもと明らかに違う月
何か起こるんじゃないかと
ビクビクしながら家路を急ぐ
でも周りの人はみんな普通だ
あの月を見て何とも思わないのか
それが余計に怖さを増幅させた
私にだけあんなに大きく映るのか
あんなに近くに
今にも落ちてきそうなくらいなのに
怖い話や不思議な話が昔から好きで
そんな本をよく読んでいたくせに
実際はすごく怖がりで
死への恐怖がいつもあった
それが39歳位の時
急に悟ったかのように
死への恐怖心が無くなった
それまでは
死んだ後どうなるのか
どこへ行くのか
生まれ変わったらどう感じるのか
今の自分の感情はどこへ行くのか
…etc
答えなんかないのに
色々考えては怖くなっていた
でも
39歳の時
死んだら終わりなんだ
今の自分の感情も無くなるし
記憶も何もなく
全く違う新しい人に生まれ変わる
だから怖いとか悲しいという感情もない
急にそう思った
何があった訳でもないけど
急に悟った
もちろんまだ死にたくないし
死ぬ気もない
ただ淡々と生きていく
これからも自分の感情と向き合って
落ち込んだり喜んだりしながら
人間らしく素直に前を向いて歩いていこう
あんなに大きく見えた月も
今は小さく見える
そんな月を見て思った
私も歳食ったな…
