沖縄に行くのは、何年ぶりだろう。

 

 

きれいな那覇空港に到着する。

 

大きく近代的な都市空港で、特に沖縄に来たという感じがしない。

 


 


かつては、那覇空港に着くと、独特の匂いがした。

 

それが、沖縄そばのだしの匂いと知ったのは、何度か沖縄に行ってからだった。

 

 

南西航空のターミナルは、国内線ターミナルから離れた所にあり、それはどこか発展途上の南の国に来たような、傷んだ建物だった。

 

暑い中、扇風機が回っているような込み合ったカウンターで搭乗手続きをし、ぼろっとしたトイレで用を済ませて、暑い日差しの中、小さな飛行機に向かい、タラップを登る、という感じ。

 

 

その後、その離島ターミナルは新しくなったものの、場所はやはり離れたままで、乗り継ぎに時間がかかり不便だった。

 

 

それが今では、大きくきれいなターミナル内で、すいっと乗り継げる。


 


いや、すごいなぁ、などと思いながら、「ゆいれーる」の駅に向かう。

 

 

建物の外の空気に触れて、あっと思う。

 

この、むぅっとした感じ。

 

湿気の多い暖かさは、沖縄らしい。

 

 

でも、このむぅっとした空気を感じるのは、観光客としての自分があるから。

 

しばらくこの土地にいて、土地の人たちの生活を感じ、意識が土地に入りこむと、湿気を感じなくなって、空気が自分と同化する。

 

 


さて、ゆいれーるに乗ったのは、都心部から30番のバスに乗るため。

 

今回は、泡瀬方面に行こうとしているのだ。