JR九州の新幹線「つばめ」の顔は極上のかっこよさだけれど、そのほかの新幹線の、平たいフェイスはいかがなものか、とずっと思っていた。

 


「かものはし」と呼ばれる、あの平たいフェイス。


かっこ悪いと言われても、仕方ない顔立ち。

 

 

それが、関西に戻って、あっと気が付いた。

 

 

関西圏JRのICカードは、あのICOCAカードだが、そのキャラクターが、かものはしなんである。

 

 

まさに、逆転の発想。

 

ぶさいくなのを、逆手に取って、キャラクター。

 

 

このキャラクターの、「かものはしのイコちゃん」、関西圏以外では多分知られていないが、妙に好感がもてる。

 

 

目はただの横一本線。

 

口は、あの新幹線と同じような、でかいくちばしで、時にそのくちばしが、パカーっと開いている。

 

口が開いた状態のイコちゃんは、ちょっと抜けた人間の姿のようで、愛さずにはいられない。

 

 

関東圏のJRのSuicaのキャラクターは、ペンギンだけど、今思えばあのぺんぎんは、東京人らしい気取った感がある。

 

可愛いけれど、いつ見ても、隙がない。

 

 

それに比べて、イコちゃんのあからさまな抜け作ぶりは、堂々としていて、逆にあっぱれ。

 

 

人間、ぶさいくとか、抜けてるとか、マイナスな部分があれば、逆手にとればそれを覆せる、という実例を見せられて、日々勇気づけられながら、きょうも関西圏の電車に乗るのだ。