久々に関西に戻って、新たな生活を始めて、はや4カ月たつ。
いつのまにか、私は、にせものの関西人になっていた。
東京での習慣が、忘れられないのである。
日曜日には、皇居あたりに出かけ、広々とした公園のベンチに座って本を読み、時に寝っころがり、そして、無料のレンタサイクルに乗って楽しんだ。
馬場先門近くのここで借りて、いつもは車の走る広い道を、ママチャリでのんびりと走るのだ。
このすがすがしさが、忘れられない。
永遠に続くような、爽やかさだった、と思うと、泣けてくる。
すべての物事に終わりがあると、知ってはいたが、自分にも来るとは、なかなか思えない。
私の心は、まだ日比谷あたりの風景の中にいるままだ。
でも、今の私の日常は関西にある。
日々のハードな出来事を、関西弁で受け答えして、こなしている毎日だ。
日曜日の過ごし方も変わった。
12時になったら、テレビをつけて、小藪千豊の吉本新喜劇を見て、うどんかなんかを食べて、それから、たかじんの、そこまで言って委員会という、東京では見られない過激な番組を見る。
それで、いいではないか。
さまざまな風景を心に秘めて、生きてゆく人生も、またよし、なのだ。