sideＹ
あのデートから2ヶ月。
私たちは順調に色々と一緒にやってきた。
楽しい思い出、ちょっと辛かったことも、2人の思い出がいっぱいで嬉しかった。
一緒に帰ったり、公園でブランコに乗って話したり、放課後にも恋人がやりそうなことをやった。
だけど、、どうやって関係を進めたらいいのかわからなかった。
彼女は何が嫌で、何をして欲しいのか、、。
そんなことを考える度、ちょっとだけ億劫になってしまう。
｢ねぇねぇ、由依〜、森田さんと付き合ってもう結構経つんだよね？？その、どこまで進んでるのよ？」
朝っぱらからそんなことを聞いてくるのなんて一人しかいない。
｢…デートは何回かしたよ、、楽しかった。」
｢いや、そうじゃなくて！キスとかはしたの？？」
そう言えば、、ちゃんとキスしたのは告白した時くらいだったな、、。
あの時はなんだか勢いづいてたから、、簡単に出来ちゃったけど、今からしようと思うとかなり緊張してしまう。
手を繋ぐとかハグとかならいくらでも出来るし、気持ちを素直に伝えることだって出来るけど、、。
｢…き、キスは、１回なら、、、」
｢いつよ？」
｢…2ヶ月前、、、。」
｢んなっ、、何だって、、？」
理佐は驚いた顔をして私に問いただす。
｢…だから、、にか、、、」
｢なんでそんなにしてないのよ！彼女が可哀想でしょ！？」
｢そ、そんなこと言ったって…、」
そんなに簡単に勇気が出てくるのなら、こんなところで君に相談なんかしていないさ、理佐よ。
｢…全く、仕方ないなぁ、、。私が、教えてあげるわよ。」
｢…何を？」
｢決まってるでしょ。恋人との関係の深め方〜」
なんだか胡散臭いセールスマンみたいだなと思いながらも、話を聞く。
｢…具体的にはどうやって、？」
｢今日、私の家に来てよ。教えてあげるからさ！」
理佐の家には何度かお邪魔したことはあるから場所は分かるから大丈夫だけど、、、。
この調子だと何をされるか分からないからちょっと怖いなぁ、、。
でも、従わないとまた色々と小言を言われそうだし、、。
｢わ、分かったよ！行くから！」
｢良し、それでよし！」
よく分からないノリの理佐にまたもや押されてしまい、今日私は理佐の家に連れていかれることが決定してしまった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
｢お邪魔します。」
｢入って入って！」
そうして通された理佐の部屋。
部屋自体は普通なんだけど、、。
｢…それで、今日は何をするの…？」
そうやって問うと、何も言わず理佐は私の方に近づいてきたから、ジリジリと後ろに下がる。
｢…由依、、。」
｢…な、何っ、、！」
それでもまだ近づいてくるため、怖くなって咄嗟に距離を置いた。
｢…彼女とこれからやること、私が教えてあげるから、私と、、キスしよ、？」
｢…なっ！何言ってるの！？そんなの、ダメだよ！」
そんなことを言っても無駄だった。
どんどん近づいてくる理佐は私を壁に追い詰め、ついには唇同士がくっ付いた。
理佐にキスされている。
深い、大人のキスを…。
こんな風に私は、ひかるに、、。
｢…んっ、、ねぇ、どう？」
｢…っ、り、さ、、」
この自信満々な顔、、いつもは天真爛漫な元気な理佐だが、、今は私が見たことない顔をしている。
いつも押されているが、今日はまた一段と私をおもちゃにしている。
でも、今日は負けない。
いつものようには、させたくなかった。
だから、私は目の前の理佐の肩を押し倒し、上から覆いかぶさった。
案外簡単に押し倒せてしまったことに少し驚く。
｢…っ、由依？どうしたの、、？」
いつもはしない私の行動に理佐の方も驚いているみたいだった。
｢…練習、するんじゃなかったの？」
｢…そ、それは、、私が…」
｢…私は、したい。」
｢さっき、ダメだって、、言ってたじゃん、、！」
｢…理佐に言われたくないな。あんな顔して迫ってきたくせに…」
そうしていつもとは逆転した位置にいる理佐の唇を目掛けて自分の唇を繋ぐ…。
｢…っん、、ゆ、、い、、」
｢…ん、理佐、ありがとう。」
私は体勢を整えて、言った。
｢…何が、、、？」
｢どうしたらいいのか、少しわかったよ。でも、まだ分かんないからもっと教えてくれる？」
｢…由依、、あと1回だからね、、」
｢じゃあまた来週でもいい？きっと夏休みにひかるが家に来るから。」
｢…うん。、、。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
夏休みの少し前の今日、ひかるがもうすぐ行われる宿泊学習（林間学校）に向けて買い物をしたいから一緒にと誘われて、待ち合わせをしている。
うちの学校では1年生の夏休みに入る前、林間学校があるらしい。
それは、2年生以降は修学旅行があり、それに受験勉強をする人もいるから、1年生の間に楽しんでおこうという魂胆らしい。
｢お待たせしました。」
｢うん、それじゃいこうか。」
そうして、私たちは林間学校に向けて色々と買い物をする。
2泊3日だから結構長かったりする。
自分の備品はしっかりと揃えておかなければならない。
私は、料理をする時の手袋とか、タオルとかを新調したり、実用的なものを買っていた。
ひかるは何を買ってるのかなっと思い、チラッとカゴの中身を見て見たら、リップとか日焼け止めとかお肌のためを思って買い物しているようだった。
もしかしたら、レクリエーション、ひかるのクラスは陽に当たるようなことをするのだろうか、、。
｢ねぇ、ひかる、ひかるのクラスはレク何するの？」
｢私のクラスは、水風船をぶつける、、水風船合戦です。正直ちょっと怖いですけど、、。涼しくはなりそうです。」
｢ああ、なるほど、、、。」
｢な、何に納得したんですか、、！」
もちろん、それは、、日焼け止めなどを買ってる理由、、と、、
｢いやー、ひかるの水着姿は素晴らしいに決まってるなーってさ！」
｢…な、何を考えてるのですか…恥ずかしいです」
そうそう、可愛い顔ももちろんのこと、その下も素晴らしいとみえる。
上半身には小柄な背丈には似合わぬ驚異の胸囲が…いや、それだけじゃなく、、下半身も、ただ大きいだけじゃなくていい感じに引き締まったお尻と、括れたウエスト、、。
私の知ってるところだと、自分の身体と、、理佐、、、の、あれ、、なんで私は今頃理佐のことを考えて…。
いいや、そんなこと、、この前あんなことがあったからって…、また、、あの感触が、、。
｢由依さん、、？固まって、、。」
いやいや、そんな訳ないよね。
だって、こんなにもひかるは、可愛いんだから。
だからこそ、、もっと踏み込みたいのに、、。
あぁ、私には、難しいのかな、、。
｢…ううん、なんでもないよ、、！林間学校楽しみだよね！」
｢…そうですね、、あの、由依さん、、」
｢…ん？」
｢…その、キャンプファイヤーの時のダンス、良かったら私と踊ってくれませんか？」
そう言えばそんなものがあると言ってたな。
2日目の夜に、キャンプファイヤーが行われて、、その時に曲に合わせてキャンプファイヤーの周りを回りながら踊るって。
2人1組で、その相手は基本自分達で決められるんだとか、、。
別に強制ではないから踊らずに見てるだけでもいいらしいが。
｢…そうだね、もちろんひかると踊るよ。」
｢…！本当ですか！その、、このダンスで踊ったペアはずっと一緒にいられるっておまじないがあるらしいので…私は、由依さんとずっと一緒にいたいから…、」
｢…もちろんだよ。私もひかると一緒にいたい。」
でも、、このままではいけないことは分かっている。
ひかるがして欲しいことを私はしてあげられていない。
ずっと一緒にいるには、、もっと自分から色々と誘っていかないといけない。
それが私にはできるのか不安なんだ。
気を遣わなければならないのが結構クる。思い込んでるだけかもしれないけど、、。
でも、実際、私はアイツといる方が楽なんだよな。
｢…（それなら、いっその事、、）」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あれからも何度か理佐に練習させてもらっていた。
恋人同士になったらどんな風にキスするのか、どんな風に接したらいいのか分かるようになってきた。
それでも、まだまだ練習を続けていた。
なんでと聞かれたら、分からない。
だけど、、私は理佐とのこの時間が何故か大好きなんだ。
｢…ねぇ、由依、、もう大丈夫だよね？」
｢うん、確かに、、どうすればいいのか分かったよ。」
｢…それなら、、もうやめにしない？」
｢……。」
｢由依…？」
私はなんとも言えない感覚に襲われていた。
いや、、これは、違う、知ってる感情だ。
私は、彼女、理佐のことが好きなんだ。
最近こいつは可愛いんだ。
私のことを思い通りに出来なくて悔しがってる顔とか、、押し倒した時の惚けたような顔とか。
｢…理佐、好きだよ、、。」
｢…えっ、、由依？で、でも、由依には彼女が…」
そんなの今はどうだっていい。
｢…そんなのは関係ない！私は、理佐が好きなんだ！」
｢…！ダメだよ、、やっぱり、こんなこと、、」
｢…っ！ダメじゃない！私は君が欲しいんだ、理佐。ねぇ、いいでしょ、、？」
｢…由依…、」
｢…ねぇ、理佐はどうなの？私の事…」
｢…好き、、ずっと前から、好きだった、、」
｢…そっか、、私も、好きだよ、理佐。」
ベッドの上で2人は、また沈んでいくのであった。
続く。。
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やつ（MKT）みたいなクズな由依さん書くの楽しい（）
ｲｲﾈｺﾒﾝﾄﾏｯﾃﾏｽ☺︎︎︎︎