『豊臣大坂城をつくる』の道のり⑦ | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。


さて、プロトタイプのパーツが五月雨式に次々と送られ始めました。

全て3Dプリンターで出力されたものです。


最上階はテスト販売の部分ですので、きちんとパーツ分けされていて、そのチェックも同時に行います。障壁画のステッカーもOK!



それ以外の下層部はパーツ分けはほとんどされておらず、一体出力された塊です。

上から順に送られてきて、そのチェックをしつつ、どんどん着色していきます。完成見本なので、いつものような質感を出した塗装ではなく、単色ベタ塗りです。


1回ですんなり組み上がらないため、修正に戻して再出力を繰り返しました。それは、パーツが若干収縮したり、データそのままで遊びが全く無かったりしたためです。



その一方で設計の元データにも改良を加えて貰います。縮尺が1/100になったため、屋根の内部も全て構造表現として出力可能になったのです。


上からだんだん着色を進めます。


中を覗いてみたところです。

せっかく1/100に解像度がアップしたのですから、無目敷居と板目も追加してもらいましょう。


エッチングパーツか間に合わない箇所は塗装で済ませます。

エッチングが付くと生まれ変わります。



最後まで調整が必要だったのが二重目。

やっと組上がる形で全ての部位が出力され、着色も終わりました!


プロトタイプ完成祝いで、いつもの海辺で外光撮影をしました。


この後、マガジンの仮編集のため、室内撮影をして、現物は東京のスタジオへ!本撮影に進みました。