続・名古屋城木造復元天守と仕事はじめ | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

名古屋城天守の木造復元に向けて、屋根の色が4種類提案されたというのは前回の記事の通りです。その中から1つを作ってみたのですが、せっかくなので4案全てをつくってみました。

まず、銅板張りの部分は全て処理なしの案。
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次に破風だけ黒チャン塗りにした案。
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それから二重目から四重目の屋根を黒チャン塗り、最上階だけ銅板を露出させた案。
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最後に二重目から最上階まで黒チャン塗りにした案です。
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こうやって並べてみると、どれも現在の天守とは大きくイメージが違いますね。
さて、どの案に決まるのでしょうか。
これから議論が白熱するのではないでしょうか。

新しくつくったものは約半日でさっと仕上げたのでつくりが甘いです。実は天守を4つ作ったわけではなく、片側ずつ色を変えているのです。

種明かし。
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2基で見る向きを変えると4つの色合いを見ることができます。
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お正月はまったりと製作で製作の疲れを癒すようなことになりました(笑)。

今日はゆるゆると仕事はじめ。

彦根城の彩色を少しずつはじめました。
ごく薄い色から下塗りをはじめ、
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だんだん重ねてはっきりさせていきます。
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彦根城は軒瓦直下の「裏甲」という部材を塗籠にせず、木を露出させています。これがちょうど軒のラインの縁取りのようになって、複雑な屋根のラインを引き締めています。
この部分を綺麗に仕上げたいです。