薬師寺東塔の製作ダイジェスト【前編】 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

ホビコムの方で製作記事を上げていた先日完成の薬師寺東塔の製作ダイジェスト、こちらでも上げておきます。前編です。

今回の製作はフジミの建築モデルシリーズのストレート作品シリーズの一環です。
大きな改造は加えず、塗装のみでキットの持つ造形を最大限に引き出そうというコンセプトです。今回はさらに、以前の興福寺五重塔と、木部の塗装表現を全く違うものにしてみようと計画しました。

木部塗装に力を入れるため、白壁は最後にはめ込むことにしました。そうすると、白壁パーツのガイドが邪魔になります。木部パーツの裏側に押し出しピン状に飛び出たガイドを全て削り取りました。
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斗栱のパーツ。
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全てのパーティングラインを消しました。
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高欄パーツは上の架木は丸く、平桁は長方形になるよう調整しました。
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パーツに行った表面処理は以上です。

塗装に入ります。
まず下塗り。
野地板が胡粉塗りなので、垂木間の凹部に白を入れます。はみ出しは気にしません。
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はみ出しを修正。垂木凹部側面を一本ずつ地色で塗っていきます。画像は途中まで修正が終わったところ。
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全て修正が終わったところ。このあと実物写真の確認で、裳階の野地板は胡粉塗りがされていないことが分かり、裳階の軒裏は全て地色に塗りました。記憶だけでつくっているとこうなります。
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ちなみに、格子状になっている軒小天井の板も胡粉塗りですが、下手に再現しようとするとかえって完成度を落とす恐れがあったので、部分的に試したのち、塗り分けはしない決断をしました。

木部のパーツを組み上げたところ。
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屋根の塗装。いつもの多色塗り分けです。
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コントラストを落としたところ。
東塔の屋根瓦は昭和に修理されており、比較的きれいです。興福寺のように大げさな古色は出していません。
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仮組してみたところ。構造模型のようです。
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ここから本格的な塗装に入ります。

続きは次回。


薬師寺東塔はこちら
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