疑惑シリーズ最終回です
いつものようにショボい釣果のまま帰着したダメ会長は空元気に明るく振舞いながら桟橋に着けたボート上で片付けをしていました
”上流の福ちゃん岩盤は人だらけだった”
”濁りに翻弄された”
”帰着直前で釣ったヒロシが格好良かった”
そんな会話も一段落し、そろそろ検量に行かなきゃ・・・
そういえば、お隣のあのお方はどんな魚を検量するのだろう?
と何気なく隣のボートをのぞき込むと・・・
あのお方のボート後方に疑似餌ではない本物が転がっていました
ダメ会長が本物が転がっているのを見つけたタイミングと、あのお方がそれに気付いたタイミングが全く同じだったようで、ダメ会長に見えない位置に移動するように本物をかるく蹴とばしてからダメ会長と本物を二度見
そして、普段の会話よりも1オクターブ高く、50デシベル大きな声で
「アレ~、コレナンダロウ? サッキマデナカッタノニ~」
と、片言の日本語で必死で訴えました
ですが、この苦しい言い訳は自分の首を絞めたようでした
あまりに慌てて大きな声で話したため、ダメ会長だけでなく近くにいたメンバーが集まってきたのです
「やったな」
「やっちゃった」
「もう逃げきれないよ」
というメンバーからの指摘にも
「ヤッテナイヨ ダレカガオレノボートニイレタンダヨ」
と抵抗していましたが、時すでに遅し
確定です
認めなさい
テッペー、やったなwww
↑
疑惑のウェイイン
↑
認めた?
↑
ボートに転がっていたハスの稚魚
※ この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません
~疑惑シリーズ 終わり~