東京タワー | 東京タワーといっしょ!

東京タワーといっしょ!

結婚10年目にようやく恵まれた息子は、333gのミニミニくんでした。仕事と育児と家事にてんてこ舞いの母が、あれこれと書き綴ります。

日が暮れるのが早くなりました。
今時分からのお楽しみは、退社時に赤く輝く東京タワーが見れること。
ほんの一部分しか見えないけれど、やっぱり特別な感じ。出張先から新幹線で戻って来た時も東京タワーが見えるとホッとします。

そして、息子の出生体重は333g、医師から告げられた瞬間に333mの東京タワーが脳裏に浮かび、この子はきっと大きくなると能天気に思ったことをいつも見るたびに思い出します。
息子もいつか東京タワーのように輝きを放つ存在になってくれたらすごく嬉しい。今はまったくその片鱗はないけどね。

でも、4年生になって成長を感じる部分も出てきました。
一番は9月まで行われた市の卓球教室に、泣かずに嫌がらずに、最後までひとりで参加できたこと。
息子は知らない場所、知らない人、初めてのこと、全てダメです。
どのくらいかって、それが原因で貧乏なのに環境変化の少ない少人数制の私立小学校を選んだくらい。
大規模で毎年クラス替え、教員の転勤のある地域の学校では、間違いなく適応できずに不登校になってしまうだろうというのが、親、祖父母、幼児教室やお絵描きの先生、主治医らの統一見解でした。
パニック起こして、固まる、泣く、親にしがみついて離れない。
小学校受験でも、親は文字通り死にたくなるような恥ずかしい想いを散々味わったし、就学後も集団のお稽古に挑戦させようと体験につれていっては、「怖い、やだ」で諦めてきました。

それが今回、チラシを見て息子に勧めてみたら、「卓球ならやってみる」と。
もう、ここぞとばかりに申し込んだのですが、たぶん会場に入れない、一緒にいてくれとしがみつく、途中で止めたがると予測してました。
それでも、初めての事に挑戦する経験を積ませたかったのです。

ところが、嬉しいことに初回から「もうひとりで大丈夫だから、出て行っていいよ」ってすんなりとスタートを切れました。
発達性協調運動障害の診断がつくほどおそろしく不器用なので、ボールを打ち返せない、当たればホームランと、参加者の中でひとり異次元な卓球をしてたけど、せっせとボール拾ったり他の人に話しかけたりと、息子なりにコミュニケーションを取っていました。

これは快挙です!

もしかすると、知的面の伸び代はもうあまり無いかもしれないけれど、生活力や社会性は他の子よりも遅いとはいえ、人生経験を積めばちゃんと伸びていくんですね。

秋からのコースも申し込んでみる?と聞いたら、「もう卓球はやらない」ときっぱり言われてしまったので卓球はやめるけど、これからも諦めないで色々なことに挑戦させていこうと思っています。
その中から、東京タワーのようにキラキラ輝けるもの見つかるといいな。