インターネット句会-「令和6年6月例会」を終えて | 俳句のとりな

俳句のとりな

俳句を愛するかたとともに

 

 

 

6月の兼題は「父の日」。


投句総数51句のうち、兼題投句は21句でした。
選句集計は特選句2点、並選句1点で行われました。

観念的ではなく、具体的な物に語らせた句に票が集まりました。

芭蕉は、すべてを言い尽くしてしまっては、なにも残らないという

意味のことを述べていますが、俳句には、鑑賞者に想像させる部分

が必要。


兼題の特選句は、次の句。

・父の日の砂場に残る泥団子(11点)*
よっちん


[特選]
ママから父の日と聞いたのでしょうか。パパが大好きな幼子が作った

泥団子、ほっこりとした一句です。──reiwa99

ドラマがある。詠み手は家族のいない男性か。寂寥感が伺える。──雷太

子どもたちが遊んだ跡の景ですね。
どんな遊びをしたのでしょうか。泥団子は、お父さんにあげるために

作ったものかもしれませんね。
また、現在、父親が不在なのかも、などと色々想像されます。──三太郎

幼い子から父へのもてなしに、嬉しい父親の余韻が感じられます。

──いっけい

・父の日のものやわらかく煮あがりぬ(3点)*
静可愛


[特選]
やわらかく の5文字に、お父様かご主人への優しさがにじみ出ていると思

います。──かげろふ

・父の日やクレヨンで描くパパの顔(2点)*
mjt


[特選]
(多分?)ゆがんだ顔にもクレヨンには温かみがあり、親としては嬉しいだ

ろうネ。これくらいの頃が一番いいね。──いわきり かつじ

・父の日や義歯に易しき牛のフィレ(2点)*
杉尾芭蕉


[特選]
父の日に牛ヒレ。この取り合わせだけなら、取り立てて目を引くことはないか

も知れない。「義歯に易しき」で、お父上の齢も想像できますし、一家団欒の

温かさも感じとれます。
──粋子

次回、7月分の兼題は、「朝顔市」となります。



[インターネット句会へのお誘い]


『NHK俳句』で、新しい時代の新しい句会と紹介されて話題となった、
「夏雲システム」(野良古さん提供)をお借りして、月1回(毎月10日~)
のインターネット句会を、おこなっています。

進行、結果集計等、コンビュータが行います。

ご自宅のパソコンから、どなたでも、気軽に参加できますので、
ご希望のかたは、[プロフィール]→[メッセージ]から、お申し出ください。

 『金蘭の会』
 https://ntgm.nolimbre.com/originalk/

 

[これから俳句を始めたいかたへ]

◎俳句生活で学んだことを、初心者向けに、131回に亘って、綴っ
ています。

「はじめまして」(第1回)
https://ameblo.jp/originalk/entry-12515820857.html