インターネット句会「令和4年11月例会」を終えて-「七五三」 | 俳句のとりな

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・箒目のほがらか寺や酔芙蓉
 (第34回呉・やすうら月の西行祭全国大会 入選・奨励賞)




今月の兼題は「七五三」で、兼題句は51句中18句でした。

内容をみてみると、神殿に向かう途中や境内での着飾った様子、神殿内での様子、

神事を終えて千歳飴を下げての景など、など。

句会では、「七五三」に限らず、あまり身近でない兼題を出されることが、屡々で、

悩ましいところです。

かつて所属していた句会の指導者、亡き師は、当時、「只事俳句にならないために

は、ある程度の虚構(嘘)や誇張は許容の範囲だ」と、くりかえし述べていました。

実際に経験したり、触れてみたりするのが、理想的ですが、叶わぬものなら、映像な

どで疑似体験をしてみることも一つの方法かと思われます。



兼題句で、特選となった句は、次の通り。

・御所車裾にて跳ねし七五三(4点)
かげろふ

[特選]
伝統行事としての七五三。子供の祝いとしての明るく元気な雰囲気。色彩も感じます

し、なにより美しさが際立っている。
──mjt

着物についた御所車の紋が、跳ね回ったという、七五三の景として鑑賞しました。
幼子は、じっとしているのが苦手です。──ひさし


・七五三後部座席にポテトの香(3点)
六鬼威

[特選]
七五三に出かけるか、七五三から帰って来ている景であろう。しかし、ここでは七五三

に行った後吾子も乗っていないがそこにポテトチップの香が仄かに漂っている景と詠んだ。

その方が詠み手の感慨が伝わるからである。前者であれば単なる報告から抜きん出て

いない。──雷太


・不意を衝く神鼓に怯む七五三(3点)
ちみこ

[特選]
厳粛な中にも華やぎのある空気と子達の微笑みが、一瞬にして変容する様が見てとれる

──萌葉




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「はじめまして」(第1回)
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