「そもそも、なんで、クマンバチ団はミツバチ団ば付け狙うごてなったとだろう?」
ネプトゥーヌスが、不思議そうに言う。
「其れはじゃな、ねぷとぅーぬす。く男ばちは、獰猛で気性が激しく、戦ゐを好む種族ゆえにじゃ」
ホワイトが、苦々しげに言う。
「そうかな?それもあるどばってん、他にも、何か理由があるんじゃなかとやな」
「例ゑば?」
「何か・・・秘密があっとか・・・?」
「その魂は」
「噂ばってん・・・クマンバチ団のボスは・・・陰で操られとるんじゃなかかって・・・。クマンバチ団のボスは・・・本当は・・・良か奴らしかよ・・・。陰で操っとる奴は・・・誰にも分からんらしかばってん・・・見た人がいっとだって・・・」
「其れは、何奴じゃ?」
「それは―――」
「えらいだー!テストで、赤点、取っちゃったー!こん世の終わりだー!」
突然、万屋に、ブラホが飛び込んできた。
「くそっ、良ゐとこでござったのに!」
ホワイトは、舌打ちをする。
「どげんしよう?赤点、取っちゃったか!追試ばい、追試!」
ホワイトのイライラが、限界にまでたまっていく。
「追試っち、腰ばひねる奴ばいね?パンばってん、そげんゆうの、あっけんよね?追試パン―――」
ついに、ホワイトのイライラが、限界を超えた。
「たわけ者が!其れは、『ついすと』じゃ!」
ホワイトは、ブラホに、ボーンクラッシュを食らわした。ブラホは、はずみで、吹っ飛ばされた。そして、壁にぶつかって、のびてしまった。
「兄さん・・・いくら邪魔されたからって・・・それはなかでしょ・・・」
「たわけ、たわけ者どもめ!さっさと、糞して寝ろ!」
「兄さん・・・話の続き・・・」
「明日で、良い!くそったれ!」
「兄さん・・・」
兄は、寝室に入ってしまった。ネプトゥーヌスは、寂しげな顔でみつめる。その横で、気がついたブラホがつぶやく。
「アイツも・・・気性か激しいよ・・・。なんか・・・あっけんんじゃなかの・・・?」
「そうかもしれんね・・・」
その時、万屋の前を灰色の鹿が通り過ぎていったが、3人は気づかなかった。

「Il padrone.Questo piano non è lievemente troppo assurdo?」
クマンバチ団のボスが、おそるおそる言う。
<Es ist laut!Sie sollten es machen, wie ich sage!Beabsichtigen Sie, einen Einspruch gegen das zu machen, was ich sage?>
ボスの頭の中に、灰色の鹿の声が響く。
「め、滅相もございません!私は、決して、アナタ様の言うことに背きませんぜ」
<保証するか?>
「え?」
<お前の言うことに、嘘偽りは、無いのだな?>
「もちろんでございます」
<では、証明してみせよ>
「はい?」
<今夜、クマンバチ団を仲間割れさせるのだ!>
「はいぃ?」