So danco sanba 1962年にアントニオ・カルロス・ジョビンが作曲したボサノヴァの曲です。「カリプソやチャチャも良いけどやっぱりサンバ」と歌い上げるこの曲ですが、ジョビンはブラジル人なのに人生で一度もダンスしたことが無かったとか。
Garota de Ipanema ボサノヴァと言えばこの曲と言うくらい有名な「イパネマの娘」。ジョアン・ジルベルトのレコーデイングに同行していたプロ歌手ではない妻のアストラット・ジルベルトが英語で歌ったところそれが採用され、世界的ヒットに。
黒いオルフェ この歌は映画の主人公のオルフェがカーニバルの朝に目覚め、「今日は運命の人に出逢える」という幸せな予感を歌った内容なのですが、曲調は暗く不吉な予感を感じさせます。実際オルフェは運命の人とともに崖から落ちて死んでしまいます。
美味しい水 美味しい水とは恋のこと。のどが渇いて水を飲むととても美味しいのだけれど、また別の苦しみが私に押し寄せてくるといった内容の歌です。
コルコバード ジョビンの作ったボサノヴァの曲の中でも最も旋律の美しい曲のひとつ。小さな部屋の中であなたのギターの音が響くだけでこんなにも幸せ、窓の外にはコルコバードの丘とキリスト像が見える・・と静かな愛の喜びを歌った曲です。
ジサフィナ―ド とは音痴と言う意味。「君は僕を音痴と言うけど、これがボサノヴァなのさ、胸に響くこの音楽が分からないのかい?」という曲です。
今回歌った6曲のボサノヴァ有名曲のうち5曲までがジョビンの曲で、彼の天才ぶりが解ります。
逢引き L‘appuntamento 現在「イタリアの小さな村の物語」の主題歌にもなっているこの曲は、オヌレッラヴァノ―二というイタリア女性歌手の大ヒット曲です。ドラマの印象からほのぼのとした曲のようですが、実際には道ならぬ恋をしてしまった悲しい曲です。原題L‘appuntamentoは約束。この曲は実はブラジルの曲で、イタリア版発売に当たってヴァノ―二がイタリア語を付けています。
愛の追憶 Senz‘e Te ナポリのシンガーソングライターが、カンツオーネ歌手松本淳子さんのために書き下ろした曲です。淳子さんが訳詞にも拘わっており、私も歌わせていただいています。Senz‘e Te はナポリ方言で「あなたはいない」美しい旋律が印象的です。
「聞かせてよ、愛の言葉を」 作詞作曲はフランスの映画監督、俳優のジャン・ルノワール。あの印象派の画家ルノワールの次男です。1930年ルシエンヌ・ボワイエが歌い、曲はフランスだけでなく国外でも大成功を収め、37ヶ国語に翻訳されて歌われることになります。1931年に創設されたのフランス・ディスク大賞にも選ばれています。ボワイエは藤田嗣治の「カフェにて」のモデルとしても有名です。
美しい夏の雨フランスのテイノ・ロッシと言う歌手が歌いました。彼は生涯で2000曲をレコーデイングし2億枚のアルバムを売り上げ史上最も売れた歌手です。日本でも岩谷時子さんが訳詞をつけ金子由香里さんなどが歌い人気のある曲です。
それぞれのテーブル ダリダのフランスでのヒット曲。ダリダはアランドロンと「甘い囁き」を歌った方です。彼女はイタリア人でエジプトで育ちミスエジプトに選ばれています。フランスで歌手デビューすると瞬く間に人気歌手になりますが、恋人のイタリア人シンガーソングライターのルイジ・テンコがサンレモ音楽祭で予選落ちしたことを苦にピストル自殺、その後も結婚相手が自殺するなど厳しい運命に見舞われ、最後はダリダ自身も自殺してしまいます
Jazz silver Moonlight アンリ・サルバトールが84歳で出したミリオンセラーになったアルバムに収められている曲です。みずみずしい感性を持つ彼らはギタリスト、コメディアン、シンガーソングライターで、フランスで勲章も貰っている国民的人気者でした。サウンドトリッパーズのコンマス、テディ大平のサックスと共に歌わせていただきます。
シャンソンダムール レターメン、マンハッタントランスファーなどで有名な曲。今回は同門のかんこさんめみるさんにご協力いただき3人で歌います。
想いの届く日 アルゼンチンを代表するタンゴ歌手で作曲家のカルロスガルデルの作品。1935年に同名の映画も制作され、そのキャンペーンのため乗った飛行機が墜落し帰らぬ人となりました。その後この曲は大ヒットし南米で一番有名な曲とも言われています。
最後のコーヒー この曲もアルゼンチンのタンゴ曲です。1863年にコンクールで優勝し大ヒット。別れる男女がほろ苦いコーヒーを前に時を過ごす内容で、日本語の島サチコさん詩もとても素敵です。
コーヒールンバ 原曲はMoliendo café (コーヒーを挽きながら)ベネズエラの人が1958年に作詞、作曲、その甥のアルパ奏者が演奏して世界中で大ヒットしました。内容は「コーヒー農場に黄昏が迫る頃聞こえてくるコーヒーミルの音。悲しい恋の歌のようだ」日本語の歌詞とは大分違うようです。
今回選んだ曲はすべて20世紀の作曲家が作り、ヒットした曲です。同じ時代に生まれ生きてきたことに感謝します。



