昨夜はヴィットリオ グリゴーロのソロリサイタルに行ってきました。
彼については日本であまり紹介されていないので、個人的な意見ですが感想を書かせていただきます。
まず彼を知ったのはオペラでもなんでもなく、youtubeで見つけたこの曲。
この曲がとても好きになり、グリゴーロのことを調べてみましたら、イタリアの新星、パバロッテイの再来と言われているオペラ歌手だと知りました。そして、お知り合いのイタリアのオペラ演出家に聞きましたら「彼は問題児」とのお返事が。
どうやら、2019年の来日公演の時にアンコールの時にダンサーと接触、その時の態度が悪かったらしくその後の舞台を降板させられたらしいです。
履歴を見ると23歳と言う最年少でスカラ座の舞台に立ち、その後様々なオペラハウスで主役を演じ、10年後には再びスカラ座で
「ロミオとジュリエット」のロミオを演じ大喝采。アメリカのメトロポリタン劇場でも主役を演じています。
ロミオを演じたのは今から十年前ですが、唯一その時ミラノのスカラ座で見た方の評論がありました。
その方によると
「あまりに声が大きくて心臓が口から飛び出しそうになった」
「こんなに声の大きいオペラ歌手を見たのは初めて」
スカラ座です。勿論マイクは無しです。
どんだけ大きかったのでしょう!(笑)
今回のリサイタルはピアノのマルコボエーミと2人だけ。
オーケストラもセットも勿論マイクも衣装も無く、オペラ歌曲を歌います。
出てきた瞬間鳥肌が立つくらいのカリスマ性。
2階席を見上げるように顎を上げ胸を張って登場。大きい!(見えただけかも)
最初の曲、ドニゼッテイの恋の妙薬を歌っただけで会場は割れんばかりの拍手。
ピアニッシモからの美しい調べ。少し涙が出そうになりました。
10年前から成長したのでしょう、声大きいだけじゃなく、繊細な部分も優しい部分も十分に美しい。
その後もロミオとジュエリット(フランス語のオペラ) ラボエームなどの美しいアリアや
リゴレットなど、一曲、一曲が
それぞれのオペラを見ているような表現力で素晴らしいエンターテイメントでした。
上と下の写真はネットから。ラボエームの時のものです。
「歌を披露」ではなくエンターテイメントと書いたのは彼のアクションが凄かったからで・・
ロミオとジュエリットの時は、2階の観客席に向かって、背景によじ登って、バルコニーのシーンを彷彿とさせたり、
ラボエームの時は、寒そうに客席に暖を求めたり、リゴレットの時は一旦、舞台から去った後、無伴奏で続きを歌ったり。
歌っている間も彼に目が釘づけ。
私は、パバロッテイを思わせる迫力ある歌より、むしろ優しい歌のほうに魅力を感じました。
また、歌の合間のトークも一切なく、パントマイム風の彼のリアクションのみでしたが、
それが可笑しくて可笑しくて。コンサートでこんなに笑ったのは初めてです。
今コロナ中なので、ブラボーと言ってはいけないと言われていて、
8時45分終了となっていたので(まんぼうで「東京都のイベントは9時までです)最後の曲の後はアンコールも無しだと思っていましたが、
観客のくれた{ブラボー}と書いてあるタオルを頭に巻いて出て来て、アンコールにこたえてカルメンを歌ってくれました。
会場は閉めようともう電気もついているのに、ぜーんぜんやめる様子は無く(笑)流石イタリア人、歌い続け終わったのは9時過ぎでした。少しですから許してあげて下さいね。
歌はオペラ曲で素晴らしかったですが、曲でないときはまるで桑田佳祐のような3枚目の感じでした。
きっとこれでファンも増えたでしょう。
さて最初に書いた問題の行動については、井上道義さんと言う大阪フィルの首席指揮者の方が、詳細に書いていますが、
その日本公演自体酷いもので、演出も意図が分からない感じだったそうで、
彼だけが非常に情熱的に演じていて、カーテンコールの時に、停滞した雰囲気を盛り上げようと、
妊婦役のダンサーのお腹(ボールが入っていたそうです)を触ったそうです。
ダンサーも笑っていたそうですが
そうしたら、英国の演出家のほうからストップがかかり降板になったとか。
そんなこと言ったら、今回だって「9時過ぎた!」って怒られますよね。
なんか、融通が利かないっていうか、どちらもお客様が喜ぶと思ってしたこと、笑って済むことだと思いますが。
オペラも大衆芸能の一つですから、そんなにうるさく言わなくてもと思います。
それでも、再び日本に来てくれたのは嬉しいことです。
下に私が読んだ感想のページを添付しておきました。
興味のある方はどうぞご覧くださいね。
英国ロイヤル・オペラ『ファウスト』 | 東京文化会館 2019.9.18 | 指揮者 井上道義 オフィシャルウェブサイト (michiyoshi-inoue.com)




