1)セカン(背カン)について:なぜ固定式→セカン→立ち上がりセカンと進化したか。 | ランドセル専門店・おりじなるぼっくす・毒舌店主&愉快なスタッフのランドセル言いたい放題

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子供に負担の掛からないランドセル選びを提唱。ランドセルフィッテング歴20年のランドセル専門店:おりじなるぼっくすのブログです。

こんにちは。日々是ランドセル:ランドセル専門店:おりじなるぼっくす店主です。前回までは5話に分けて説明させていただきましたランドセルをフィッテング(負担軽減)するうえで常用な一つ「背面」について記載させていただきましたがいかがでしたでしょうか?少しマニアックすぎますかね?

 

 

今回からは更にマニアックに深く行きますよ~~ということで今回からはランドセルにしかついていない特殊パーツ「セカン・背カン」について少し細かく書いていきたいと思います。(また5部構成くらいになるかな?)先ずは三角カン→セカン(ノーマルセカン)→立ち上がりセカンと進化してますが三角カン→セカン(ノーマルセカン)までの流れを解説していきますね。

 

◆なぜ固定三角カンからセカンに進化したか?

 

 

昭和初期のランドセルというのは上記の三角カン以前に直接取り付け(今のリュックと同じ)でした。しかしこれでは革の硬いベルトだとどうしても動きに限界があり上記のような三角カンにになりました。

 

 

では、なぜ三角カンから左右に動くセカンに進化したか?理由は高度経済成長にあります。戦後から高度成長期前というのはやはり食糧事情なども安定せずに比較的栄養が足りなく細身・小柄な子が多かったので6年間固定カンでも背負うという最低限の部分は可能でした。しかし高度経済成長期になると食という部分が大きく変化し洋食化などもあり子供たちの成長が急激に進むようになりました。そしてこの成長にベルトがついていかないという状況(首の根元に干渉する)という問題点が出てきました。

 

そこで成長に対応するために現れたのが・・

 

 

現在のセカン(左右に動くタイプ)になります。このセカンが左右に動くことにより肩幅・身幅の成長にしっかり対応し6年間の成長にも対応できるようにしたのが現在のセカン(背カン)です。

 

 

そしてこれがランドセルの最大の特徴ともいえる部分。リュックでは固定カンもしくはフリーカンのため後ろに荷重がかかると永遠に引っ張られてしまいますがここにスプリングバックを入れることにより適切なポイント以上に開かないようにしたのが現在のセカンになります。

 

 

ということで今日はここまで。ここまででなぜ固定カンからセカンに進化したのか?更にリュックでは出来ないことに対応しているのがセカンというのはご理解いただけたと思います。

 

ではそんな便利で機能的なセカンがなぜ立ち上がりセカンに進化したのか・・・次回解説しますのでお楽しみに・・・