54歳のバイト体験記は今回で終了である。何故か??? 働いてから数日でクビになってしまったのである。


笑ってしまう。働くことはこんなに大変なことだったのだと、今さら考えさせられた。


何故クビになったのか? レジ打ちを失敗したからである。レジはPOSレジである。POSレジというのは店内の売上計算だけにあるものではなく、在庫管理やらなにやらいっしょくたになったシステムなのである。釣り具屋は残念なことに中古釣り具も扱っており、中古釣り具の査定も行う。つまりはその査定に関するシステムも・・・何度も書くがオールインワンなのである(笑)。客観的には極めて合理的なシステムであり、無駄のないシステムなのである。


しかし・・・初めてそれを扱わなくてはならない・・・となると、多少複雑な作業になる。多少融通の効かないことはあるが、年寄りだから難しいのではない。


例えばお客さんが品物をレジに持ってくる。当然レジ打ちをしなくてはならない。で、レジを打つ。横では社員さんが査定を行って、その査定額をそのレジを使って入力したりするのだが、僕のレジ打ちを待つ訳である。ところがお客さんがクレジットカード決済だったりすると、カードシステム(カードを読みこませるだけだが)を起動させ、決済し、お客の精算を行う。ところがところがここに会員カードなるものがある。会員には買い物ごとに履歴が上乗せさせられ、のちのち割引の対象となる。で、このいくつかの作業が終了するのを社員は査定システムに入力するために待っているのである。査定を待つお客さんも当然待っている。


買い上げ商品を袋に詰める。商品には個々にセキュリティタグが付いているのでそれを解除しなくてはならない。釣り竿ならば“自鳴式”と呼ばれるプラ製のホルダーが付いているので、それを外して袋がついていれば、それに入れてあげて、ケースが付いていれば入れてあげなくてはならない。


これがまとまってくる場合がある。そうなると僕はお手上げである。しかし、慣れれば簡単にこなせそうな気もする。負け惜しみではなく、正直そう思うのだが、残念ながら「そこまで慣れる必要性を感じない」と思う・・・やはり捻くれた年寄りじみた嫌な気持ちが僕のどこかにあるのだ。


これを読んで「んなもん簡単じゃん」と鼻で笑っている販売熟練者の方々もおられると思うが、はじめからうまくこなせましたか? あらゆる仕事に業務に・・・「慣れ」は必要である。慣れは熟練者を生むが、慣れるまでは恐怖心が襲う。それに耐えて、多様なパターンを収斂してこそ熟練者となれる。


しかし、それに馴染めない者もいる。僕のように根っから頭が悪いのとかね・・・(笑)。それはそれでそこから去るしか道はない。熟練するのも面白いかもしれないが、それまでの精神葛藤や負担を避けたいのである。要は人生の甘えっ子なのである。落後者なのである。


おっと、クビになった直接の要因は僕がレジ計算を間違えたからに他ならない。僕は小学校低学年の計算でも根をあげてしまうほどに数字が嫌いなのである。よく今まで50過ぎまで計算できなくて生きられたものだなと思うと気があるあるが、ま、人生においても計算できないから、今の惨めな自分がいるのである。


「計算できないものは人生の落後者となれ」なのである。


Orgone Box & Orgone Box Orgone Box Orgone…