新・建築職人論: オープンなものづくりコミュニティ 【ブックレビュー】 | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

2016年発刊の「ひらかれる建築は、
日本人の戦後の住宅を発展的に3段階で分類し、
これからの住宅建築のあり方をしめした名著。

 



それから時は過ぎ、コロナ禍をくぐり、
続編ともとれる 待望の著書が登場しました。

 

新・建築職人論: オープンなものづくりコミュニティ

 



今度のテーマは職人だ。
現代の建築世界では、絶滅が危惧されるほど職人不足です。

職人の世界とは何か?1000年の日本の歴史や、
海外の事例まで縦横無尽に知の世界の視線を広げ、
職人の世界の本質を探っている。

絶滅が危惧されている職人。
では、誰が家づくりの担い手になるのか。
女性職人への可能性もあるし、DIYがそれを補うことになると提言している。


街にすみコミュニティーとともに地域を再生させる
「コミュニティー大工」の提言には夢がある。
若い感性で的確に社会を見ているなぁ。

コロナになってから、
松村先生のようなフィールドが好きな住宅界隈の重鎮たちが、
ステイホームにならざるをえなくなって、
ストレス発散と情報交換で、月に一回ズームを使って
飲み会が開催されていた。

 



私もそこに途中から招かれるようになり、
この本に出てくる女性職人や、大工の正やんなども話題に、
Zoom飲み会は盛り上がっていた。


こういったやりとりを通じてネタ収集がされていて、
ちゃんと渾然一体となって太く絡まり、未来の職人世界が
ビジョンで示されたのには恐れ入りました。

先日、進学高校を卒業したが、「大工さんになりたい」
と考えている、と言った10代の若者と会うことがあった。
彼にこの本をプレゼントした。

彼の未来に大きく影響を与えることになり、
この地域を動かす男になるかもしれないなと期待をしながら。

この本はリノベーション、地域再生、
地域工務店にお願いして、スタンダードな良い住宅を
建てようと考えている方などにお勧めできる本です。