エムズ構造設計の優良工務店リスト | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

以前ブログで書きましたが、木造住宅の構造のスペシャリスト、
エムズ構造設計の佐藤実様が、優良工務店リストの取りまとめに着手されました。

 


そのリストに掲載されたい工務店は、自社の状況をアンケート形式で提出し、
それが確認されて掲載されるフローです。

私の理想としている、企業信用や設計力、地域貢献などの
他の評価すべき要素まで盛り込むと大変になるので、
ひとまず住宅の2大基本性能である、「耐震性と断熱性」だけを
三ツ星表示で見える化するとのこと。

シンプルに立ち上げて、今後は諸々の基準を盛り込んでいくつもりだとのことです。
実際問題として、住宅を数値で客観評価できる要素などは、それくらいしかなく、
いたし方の無いところでしょう。

オガスタ新潟も第一弾のリストにお誘いされたので、
どういう評定になっているのかご紹介します。

 

性能の評定基準


構造
「★★★」:許容応力度計算の耐震等級3
「★★」:許容応力度計算の耐震等級2、品確法耐震等級計算の耐震等級3
「★」:長期優良認定住宅(耐震等級2以上)
「☆(補欠)」 :仕様規定のすべてをクリアした上で耐力壁の充足率2.0超え

省エネ

(断熱・気密性能)※気密測定を実施されている場合は標準的なC値も記載ください
「★★★」:HEAT20のG2グレード以上
「★★」:HEAT20のG1もしくはZEH+(ゼッチプラス)相当
「★」:ZEH基準クリア
「☆(補欠)」 :省エネ基準(等級4)クリア(専用プログラムか詳細計算法による検討のみ)

構造・断熱も、現代において標準化が望ましいとされている水準を★★★として設定し、1年の実績で達成率を★で表示するという仕組みです。

太平洋側がうらやましい

ここでやはりうらやましいなと思うのが、太平洋側の温暖地域の方々です。


耐震性に関しては、オガスタ新潟では、全棟許容応力度計算をして、
耐震等級が2以上になるようにルールがあります。  ならば★★になります。

新潟は積雪荷重を1メーターで計算ししなければならないのがワンランク足を引っ張ります。

仮に積雪がゼロであれば耐震等級3で★★★になる設定です。
新潟市において、そもそも温暖化の傾向で、昨シーズンなんて積雪ゼロだったし。
年間通じて、屋根に雪が載っている日は数日しかないからです。

どうしても等級3を取ろうとすると、1階の壁を増やすために2階リビング以外は不可能になってくる。

プラン上の制限があるので、全棟星3つになるのは現実的ではありません。
(2階リビング専門店でも立ち上げるか?)


温熱の三ツ星に関しても同様。 太平洋側の6地域では、
HEAT20 G2グレードなどは、付加断熱しなくても簡単に取れてしまう。 Ua値0.46
100% 星3つの会社はゴロゴロあり難しい問題ではない。
 
新潟のような5地域では、G20グレードは事実上、

付加断熱とトリプル樹脂窓の採用がないと達成できない。

三つ星の比率は付加断熱の採用比率と近くなる。

さらに小型の平屋物件などは、付加断熱しても困難になる。

だからオーガニックでは★★★が 63%。★★が27%という結果になります。

それは 同じエリアなら同じことだから、どう判断するかはユーザー次第だし、

佐藤さんも丁寧に説明していくとのこと。

 

クオーホームの本田君も本気です



こういった流れとまた別に、YouTuber工務店の
クオホーム本田君も優秀工務店リスト作成に本気です。



大手資本の量産型住宅・大手ハウスメーカーと、大手情報会社の影響力で、
日本の家づくりは病んでいる。
本当に良い家を作っているのは、地域の工務店と設計事務所である。
家づくりを検討してる人の全てが、それに気づいてくれるようにしたい。

本田君はそのような願いを持っているようです。
私もその考えに賛同できるので、なにかしらお手伝いしたいと思ってます。

 

20年前と今とでは、家づくりが全然違う。

ネットの破壊力で、日本の家づくりがまともになればいいですね。