水戸サンハウス「はじめてのエコハウス」見学レポート | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

私の妻の実家は茨城にあるので、
お正月休みは毎年 茨城で過ごしています。

 



せっかくなのでその休日を利用して、
日本エコハウス大賞2019年でグランプリをとった
サンハウスの「はじめてのエコハウス」を
見学させていただきました。

以前にJEHC2019のレポートを
書いているので併せてお読みください。

 

第5回日本エコハウス大賞グランプリはサンハウス

 


サンハウスは、水戸の中心部からほど近い
閑静な住宅街に存在する小さな工務店です。

お父様の代で、分譲開発と建築を抱き合わせたビジネスで
かなり成功されたようです。
2020年で ご高齢となったお父様から野辺裕章様へ、

代表がお替わりになるようです。

会社から程近いところに完成した自宅が
「はじめてのエコハウス」です。

第一回日本エコハウス大賞のグランプリの
もるくすの佐藤さんの建物に感動して、
エコハウスにチャレンジしようと決意。
構想5年。念願かなって実現した力作です。

 

 



道路からオープンな印象の外構計画。
自宅と物置小屋と、水戸でかつてあった黒板塀をモチーフにした
全て一体になった外観設計で印象が良いです。

 



玄関に入ると、趣味でやっている爬虫類の水槽が出迎えます。
建物は4x4間の総二階ベースの基本設計で、
男の子供2人と夫婦で住む、スタンダードな小住宅です。

南側の窓の付近に土間が設けられていて、
外の感覚が室内にもつながっている。
太陽熱蓄熱部位であり、犬の飼育場所にもなるという。

 



断熱スペックのUa値は0.28。
オガスタのJEHC2018作品「グランドピアノのある家」と全く一緒です。
性能とコストのバランスで、アッパーグレードとすると
最もバランスが良い組み合わせだから 
自然と同じ数値になったと言えるでしょう。



はじめての高気密高断熱住宅への挑戦ということで、
岩手県の会社から、断熱と空調計画のコンサルティング指導を受け計画がされている。
岩手はバリバリの寒冷地なので、パネルヒーティングが推奨されて採用された。
この辺がJEHCの審査で、オーバースペックじゃないかと意見が多かった部分。(笑

実際1月2日に訪問させていただいたけれど、
今までで10日程度しか暖房器具が動いてない。
晴れていれば当然 無暖房であるとのこと。
(6帖用ACでの床下暖房で余裕でいける躯体性能であった。)

そこ以外はケチのつけようがない設計のうまさを感じます(笑


室内は、想像したより全般的にハイグレードでした。
南側の窓4つが一間半の間口の、木製制作サッシになっていて、
かなりラグジュアリー。



キッチンがシェリーのフリーパネルを利用して、
オリジナル制作されていたり、 螺旋階段など、
やりたかった理想の建築の集大成。

階段室の棚板などもチェリーを使っていて
造作材のグレードが良いのと、

設計も嫌味の無いシンプルさで 男っぽく、

「現代の武士の家」という印象。

さすがに5年間練りに練りあげていたミニマム・プランニングで
合理的だし、暮らしやすそうな家だと思いました。

ただ、こうした「建築的な魅力のある家」は、
ふつうの奥さんには あれもこれもやりたい

商業的な俗な影響を受けていると、

受け入れがたいこともあると思うが、そうではない。


素直で社交的な奥様のおかげで実現できたと思いました。

今後は、自宅をモデルハウス代わりに活用しながら、
奥様の協力もいただいて事例を体感してもらうと、
お客様もわかりやすくていいですね。

 



近日中にビルダーズの木藤編集長が、
審査員の誰かを連れて、取材に来るとおっしゃってたので、
先回りしたレポートになりましたが、誌面を飾るのが楽しみです。

 

 

再度の告知になりますが、
2020年1月28日、日本エコハウス大賞シンポジウム
新宿OZONEにて、飯塚さんと私とで、基調講演をやります。
新宿でお会いしましょう。