①シックハウスは過去のものなのか? | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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シックハウスは過去のものなのか?

遡ること20年前。木質系建材のベニアや合板の接着剤や、内装クロスの糊には、ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)多く含まれていました。新築の家を見学に行くと刺激臭が目に染みるほどなのが当たり前でした。
「さすが 新築の匂いがするねぇ」とは良く交わされた会話です。

そうした状況の中で、1996年 NHKが「新築なのに住めない」とのタイトルで、大手プレハブ住宅で起きたシックハウスでの問題を報道しました。

「外出から帰ってきたらペットのハムスターが口から泡を吹いて死んでいた。その後家族は化学物質過敏症の症状を発症し深刻な健康被害を起こしてしまう。
引き渡し後、化学物質逓減リフォームを施し5年を経ても、ホルムアルデヒド濃度は1.15PPMという高濃度であった(現代の厚生省の指針は0.08PPM以下)」


この事件報道がきっかけになり、シックハウスは社会問題として大きくクローズアップされたと言ってよいでしょう。
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「新築であるが住めない」ということで、このハウスメーカーに、建てた住民が買い取りを求める裁判が全国で発生し、ここ新潟においても長岡ニュータウンの物件で裁判が行われたと記憶しております。

その後、問題は国を動かしシックハウス法が2003年に施行されました
換気の義務化と、ホルムアルデヒドを含む13種類の化学物質を含む建材の制限が行われました。

法の施行以前からすでに社会問題化していたので、住宅産業は化学物質対策を進めており、2005年の段階で国の基準値を超える物件は1.5%ほどでしかない状況へと改善されました。

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流通する建材そのものが使用制限を受けないフォースター建材ばかりに、あっという間に切り替わったことが思い出されますが、それがデータにも表れていると思います。

確かに現在においては、昔ほどシックハウス被害が生じたという情報は聞かなくなりました。
原因がなくなれば結果も無くなるはずです。

だから今さら「無垢材を使わないと、ホルムアルデヒドでシックハウスになりますよ!!」と、
ネガティブアプローチでユーザーを不安にさせて注文を取ろうとしているような会社が、もしもあるとすれば、そこは時代認識がずれているということになります。


では、シックハウスは現代において無くなってしまったのでしょうか?

次回以降の予告**********************************

内容は「温熱環境と住む人の健康への影響について」
最新かつ科学的な内容の記事をシリーズ連載します。

今、温熱関係のセミナーで日本一のひっぱりだこの建築家。松尾和也さん。
YKKAP・LIXILなどの大手企業からの講演依頼がひっきりなしです。
延べで日本中の実務者が3000人以上は受講したという大人気のセミナー。
その講演の内容が半分、私の言いたかった内容が半分となります。

松尾設計室コラボ オガスタ新潟
・・・・・・・見逃せませんよ !

追記: その松尾さん、再び新潟の今回は長岡にて 大好評につきセミナー開催。
10/6日。 応募要項が分かりましたらまたブログにてご紹介します。