出会って4時間でご契約。住宅バブル時代 住宅営業現場の事件簿⑤ | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

金融バブルがはじけても住宅業界のバブルは数年続き、消費税が3%から5%に上昇する前年は空前の住宅バブルとなった。


消費税が5%になったのが199741日。


確か 記憶では 前年の1996年の8月いっぱいまでに建築契約をすれば消費税は3%で適応される。91日契約では5%。


このわずかな差に、消費者は翻弄され 住宅バブルは形成された。


大方の予想に反して着工棟数が156万棟程度の高値で終わった年です。


ちょうど最低だった昨年の倍くらい住宅が、14年前には建っていたということになります。





当時アイフルホームの本部から加盟店に、営業マンとして転籍し、営業現場デビューした年がこの年でした。




ともかく、住宅会社に行列ができるほど、飛ぶように引き合いがあった。


特に78月は大忙しで、2か月間休日返上。


2か月で8棟注文を頂きました。


「今、金利が底値。消費税も上がるから今建てないと損ですよ。」


今も昔も住宅営業の現場は、オオカミ少年です。


焦らせる言葉には耳を傾けないほうがいいです。


いつでもいいのですよ。住みたいときが建てごろなんです。





さて、そんなときの今では考えられない本当のお話です。







残業でちょうど7時を時計が回ったことろ、事務所は私一人。


訪ねてくる若い男。 「まだやってますか?」


私   「どうぞ、どんなご用ですか??」


若い男 「明日で住宅金融公庫は締切りですよね。」  私 うい・


「今から 公庫は申込できますか??」        


私 !!!!!







まぁどうぞ 事務所に案内してお話をする。


私「申し込みはいいですけど、建築費や面積、それに建築地は決まっていないとですね。」


男「土地は探してないですし、年収はxxxくらいです。」


私「その年収だと、定期借地じゃないと厳しいかな?ちょうど私どもが1反造成したミニ開発に1つだけ区画残ってますからそこにしますか? じゃあ今から・・・」


といいうことで 男を車に乗せて、懐中電灯片手に借地を見に行った。


私「どうですか~。いいところでしょう」


なんて言ったが真っ暗の団地ですよ。


そこから事務所に戻り、プラン集をベースに一部訂正したプランをつくり、


私「ちょっと待ってくださいね。」とPCいじって 15分で見積もりを作る。


時計は夜の11時。





私「じゃぁ この内容で公庫は申し込めますので、この請負契約書にサインください。公庫の申込書を用意しておきますので、明日のお昼休みにまた来てください。印鑑はその時でいいです。所得証明書と実印をお持ちくださいね。」





なんと、営業現場にでて数か月後の若造が、会って4時間しか経っていない人と請負契約をする。とんでもなくインスタントな仕事っぷりを本当に行ってました。


売るほうも売るほうだし、買うほうも買うほう。


住宅バブル期のローコストですから勘弁してください。





業界の昔話でした。





まぁ それでも今でも似たような話を、お客様から伺いました。


某自然系の住宅会社の家づくりのプロセスです。


お客様にプランを作らせて、そこに赤ペンで訂正した修正プランを、


簡単な1/100図面にてCAD図面に清書して、概算資金計画書をくっつけて出す。


「次回はこれで契約してください。」とのたまう、


プランを見たその日ですよ!! これにはあきれました。


いきなりパンツを脱ぐと嫌われますよ。NL 


こういう会社を、建築の衣をかぶったハウスメーカーといいます。 


ブログの読者は騙されはしないと思いますが、


世の中いまだにそんなもんです。  笑ってあげてください。





それを工務店の集まりで話をした。


工務店主 「それは頭がいいよな。自分で書いた図面だからケチつけようがないし、俺もまねしようかなwww」


おいおい、素人図面で建てようってのは責任感なさすぎるよ。


それをやったらおしめぇよ。