「いい家」が欲しい。毒本 | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

ある家に行くと、懐かしい本が置いてあった。


書店で置いてあって買ったそうな。


1999年に初版発行されて、新聞の書籍広告やソーラーサーキット加盟店での販促本として、版を重ね4版改訂。 ロングセラーの書籍
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「この本に書いてあることは本当のことですか?」との質問に、


「半分本当で半分うそです。」と答えた。 


読み終えたのであげるというので資料としてもらってきた。 


わたしゃ こんな本に金を払って買う気は毛頭無い。





HM勤めの時、その会社は外断熱なので、セールストークの参考に、10年前読んだことがありまして、久しぶりに最新のものを目を通す。  


以前にYハウス関係の記事を書いて 関係者をご心配おかけしましたが、あまりに この本の毒には目に余るので書かざるを得ない。





目を通した感想:





毒々しい *「恐怖のセールス」の内容を改心して、客観的な事実を補って改訂されたのかと思いきや、毒はより強くなっている印象。


70%の真実と30%の毒々しいでたらめで、住宅初心者の判断を狂わせる。そして、ありとあらゆる住宅をめった切る。





*「恐怖のセールス」とは、営業手法で、とてもネガティブなトークを連発し、消費者を不安へと導き、我田引水で利益を上げようとする手法。 消費者を真のハッピーにするとは思えない、倫理的に問題のある手法だが、住宅業界ではかなり用いられている。








槍玉に挙げているのはありとあらゆる分野です。


*鉄骨プレハブメーカー (外張りジーボのダイワはのぞく)


*スウェーデンハウス 2x4


*設計事務所全般


*FPの家 松本祐


* 特に 西方・鎌田氏 「新住協」を攻撃してます。


それは 西方氏が 「外断熱が危ない!」
という本で、「いい家」が欲しい。


の独善を建築科学で検証してあげたことに腹を立てたからです。





笑えるのはこれは断熱本なのに、具体的な数値 特に自前の工法でのQ値がどれくらいなのかとか一切言及しない。


読むのが苦痛なくらい客観性に乏しい出所の怪しい毒まみれな内容が続くので


まともに読むことはできないので 流し読む。


松本祐
氏の本のQ値が マツミハウジング仕様ではQ=2.3程度でしかないという指摘(これはほぼ当たっている)について反論し、 唯一 Q値について このような言及があった。





「熱損失というのは家から逃げる熱量を分子として、床面積を分母として算出します。(ここまでは正解)


ということは分子を小さくし、分母を大きくすれば「驚異的な数値」をいくらでも導き出すことができるのです。熱損失を標榜する営業の常套手段です。  はぁ??


分子=損失熱量 断熱性がよければ少ない。


分母=床面積を小さくする。 


それぞれが定義というものがあるので勝手にいじられるわけではない。


松本氏は試算条件を出して 数値を導いているようなのだが、


松井氏は 「悪意的に計算根拠を捏造している」とでも言いたげな表現。





そして、


Q値1.14という数値は「驚異的」なものではなく、外断熱でも実現可能ですがただし温暖地域では住み心地を悪くする要因にもなるので注意が必要です。」 とある。


でた!うそが! 


氏の言う 延べ床面積145.74平米 窓面積25.51平米という条件では、


外断熱だけでは実現はできない。 窓やら天井やらなにから最高のスペックにしても5cmの外張りだけでは実現できない数値。 スマシュでもQPEXでもいいから 計算ソフトは世にあるのだから


数値出してみて欲しい。


Q値1.14が出せるというなら その仕様を明記すべき。 


しかし、それはうそになるから出せないし、ださない。  





そして 論点を「住み心地」というものさしへとすり替える。


そして、しつこいくらい 「自分たちの家は住み心地がいいんだぞ」という方向へ 読者を洗脳しようと持っていく。


そこまで言うならば さぞかしいい家をつくているんだろうなと・・・


ということで、筆者の経営する会社 マツミハウジング
があるのだが、


そのHPでどんな家をつくっているのか見てみる。





(あなたの造ろうとしている住宅会社は)「住み心地」を保証してくれますか?


ということで、HPでも一貫して、住み心地は断熱の方法で決まると説く。








ほう! これが住み心地のいい家か?


外観のセンスが無いのは住み心地に関係ないし、主観の問題なんでここでは触れないで置こう。


でも、10年前の田舎のビルダーのようなインテリアテイストの、外部との関係性無しでのつながり無しの、広がり感と空間的な豊かさと、素材感の感じられない住宅が、


私にはどうにも「住み心地良い家」ではないことが、ビジュアルだけで判断がつく。


ばりばり新建材使って、昔のハウスメーカー的な安手の変なゴージャス感。


私やこのブログの読者なら この会社の家には住みたくはなかろう。


このブログを読む方は、「住まう価値観」がまともな方が読むからです。





氏は人間は五感で生きているということを分かっていないようです。


体温の肌感覚だけならば、ナメクジと同様の下等生物なのが人間であろう。


しかし、目があり、心のある人間相手の住宅建築なんだから、いうまでもない。


結局は 氏の言う「住み心地のいい家」とは、


いわゆる 「ただ暖かいだけの家」 ということ。


あれだけ言っているのだからもっとまともな建築をしているのかと思いきや しかたないですね。 単なる地いち工務店のオヤジですから。


よくあることです。 どんまいです。





そういえば「いい家」の本に書いてある。 「関東以西ならば・・・快適。」


関東以西なら 気密と開口部の工夫さえあれば どんな家だって暖かいですよw          なるほど・・・・・ そうでしたね。 おそまつさまでした。





では、氏が 目の敵にしている 「西方設計」
のHPも見てもらおう。


どちらが 科学的で建築的で確かな仕事をしているか 読者ならお分かりであろう。


これっぽっちの工務店のオヤジが、鎌田教授や西方設計に食って掛かるのは


1000年早いと思いますよ。 





もう これ以上 XXX 者についての言及がばか臭くなったのでやめます。





ということで 特定の断熱工法の宣伝毒本は 読本しなくてよろしい。