飲みはじめ三日前、麹がかなり消化され、泡が神々しく立ち昇り、その液体は飲んでもいいよと囁き(泡の弾ける音)飲めない私は退屈凌ぎでビールを飲んだ。

一週間前、仕込みのまんまさして変化なし。酵母には確かスーパーで買ったイースト菌を使ったが、呼吸にも似た泡が、ぽつりぽつりと、至福の歩腹を始めていた。

その数時間前、米麹、水、酵母、米も買ったかは不明。まず米を透明感が出てくるまで蒸し、追記するなら、色白の餅肌になっていて、美味しく頂けた。

餅肌と戯れた童貞な私は、なにもかもその対極にあたる麹と出会わせ、水を入れ菌を一つまみ入れた、掻き混ぜて仕込み終了。

時間的概念の魔法の扉の向こうには、追憶の嵐が吹きすさぶ。酵母の集団のお陰で麹と蒸米は、発熱し分解され、アルコールが徐々に存在感を増し、圧倒的な母集団に環境は支配される。

造り始めて一週間(夏)から三日位が飲み応えがあり、その後は酒から酢へ、物質的変貌を遂げていきます。そして私もまた色々と、精神的変化を遂げ、環境を従属するエネルギーを蓄えていきました。とさ