「ジンはオランダ人が生み出し、イギリス人が洗練し、アメリカ人が栄光を与えた」

こんな言葉があるらしい。笑止千万。

確かにヨーロッパにありがちな、三本のストライプ色の横縞やら縦縞の国旗よろしく、ジンにはこの三色がよく似合う。

そしてこの言葉には喜びを含有する生の躍動を感じる。

過去から現代へ、飴のように延びた歴史的事実を、虚しくも蒼ざめる程、いい得ていない。

生と死のおよそ不等価で不釣り合いな側面は、ジンに思いを馳せる時、まるで心臓に回帰する血流のように、ゆったりと私の脳をまどろみながらさ迷う。

因みにジンの国旗の色だが、私が思うに、オランダで太陽のオレンジ、イギリスで血の赤、アメリカでは、何故か思いつかない。が、希望の青にしとこう。