桜隠し 9 | アオイサカナ ト キイロイワンコ

アオイサカナ ト キイロイワンコ

大宮ヲ愛デルトコロデス。
基本的ニ腐ッテイマス。
愛シテヤマナイ数字ハ『5』。
ナオ、苦情ハ受ケ付ケテオリマセン。

創作です “大宮” です 。
大丈夫な方のみ、お進みください。





普段、割といろんなジャンルの音楽をとっかえひっかえしてるのですが、ここのところは嵐さんランダムメドレー(アルバムシングルCD入れ替え制)が続いています。……古いCDラジカセしか所有していないのですよ。最新のプレイヤーが欲しい……。
現在『ふぁいんどじあんさー』通常盤。

いいね、楽しいね、
嵐さんてほんと曲がいい、声がいい!
智くんには、何度でも惚れるっ(///ω///)


すずゆき、さては暇だな?

と思われましたね。

暇ではないです。

いろんなやる気が戻らないだけです。
(まだ?!)

……おかげで?お話作成が進んでしまう。
やる気がこちらに傾いているようだ。
(暇かよ)
またそのうち、お話書くのは行き詰まると思うので……進められるだけ進めよう。


そんなことより、録画編集しないと、
すぐ夏になっちゃうのに!!
24時間テレビがあるからね!!
いやいやいやホントすぐよ、
今からなんとかせんと間に合わんよ!!


ところで、
今朝は『岡山ルール』が話題でしたが。
他県からの移住者としての実感は、
『言うほど遭遇しないけどなー?』です。

聞くには聞きますよ、岡山の自動車運転ルールがひどい、と。でもそれは、たぶんひと昔前の話で、高齢ドライバーには当てはまるかもな?とは感じるけど(平日午前とかは確かにヤバい)現在主に運転する世代へ向けての注意喚起として今も広められている話なのかな、という印象ですねー。

春の交通安全週間、ということで。
運転するみなさま、
気を引き締めていきましょう!





腐デス、妄想デスヨ。
ドウゾ、イッテラッシャイマセ。


~*・~*・~*・~*・~*・~*・~

サトシガタリ










「ぅふふっ。ねぇ大野さん?
明らかに今、ホッとしたよね」

「……何が」

「おれに子供がいる!と思ってビビってんたでしょ?」

「そ…りゃ、ビビるだろ、おまえが結婚してるなんて聞いてないし」

「してませんよ」

「ベビーカーに見えるしな、コレ」

「ベビーカーとおれ、並んでても違和感なかったってことだ?」

「違和感しかなかった」

「違っててよかったねぇ?」

「別に、いいことなんか」

「顔、緩んでますよ。
嬉しそうにしちゃってぇ」

「…………」



………正直すぎる俺の表情筋が恨めしい。

思ってることが顔に出すぎる、と、よく人に指摘される。

こういう時にごまかす方向に走ると、俺の本音があらぬ方向に逸れて相手に認識されてしまい、後から誤解を解くのが面倒になったりする。だったら認めてしまう方がよっぽど楽だ。

そう思った、という事実を知られてしまったのなら、開き直ればいい。正直で潔い、などと思われれば、それはそれでラッキーだし。



「ね、どうして喜んでるの?」

……ただし、こういう場合は、ちょっと厄介。

「おれがまだ独り身でよかったぁって、安心したの?ねぇねぇ、なんで?」

やたらと、深掘りしようとするヤツ。

やり方が卑怯だよな……

もうそれ以上探られたくないと思っているのに、遠慮なく腹の内を引っ掻き回そうとしてきて、そうされることに苛立ってキレて俺がつい本音をぶちまけてしまう、……っていう展開を狙ってきてるんだよなあ、俺にやたらと興味があるヤツの場合って!



「なんでって、そりゃ……」

「うん。………………なによ」

「……なんで、喜んじゃいけない?」

「いけない、とは言ってない。
あなたが喜ぶ理由を知りたいだけ」

「知ってどうする?」

「先に質問したの、おれですよ。
答えてくれたら、教えてあげてもいいよ」

「……こうして、わざわざニノに逢いに来た俺のことを、誰にも咎められずに済みそうだから?」

「……そうね、咎める人は、誰もいないでしょうね」

「それで、ホッとした」

「ふうん。じゃあ、わざわざおれに逢いに来たのはなぜ?」

「逢いたかったから」

「どうして、逢いたかったのよ?」

「おまえが、いきなり仕事を辞めたりするからじゃん。俺に挨拶も無しとか冷たすぎねえ?って、文句言いたくなった」

「手紙、書いたじゃない」

「短すぎる手紙な?」

「冷たくされるの、嫌だった?」

「嫌だね、そんなの」

「………」

「こんな形でおまえがいなくなるなんて、考えたこともなかったから」

「……おれ、と、離れたくなかった?」

「うん。そんな気、全然なかった」

「ど…して?
どうして、離れたくなかったの……」

「……まだ、ニノを手に入れる前、だから」

「手に、入れる?」

「そう」



ニノの、瞳が。

心なしか、潤んで見える。



離れたくなかった。

手に入れようと思ってた。



なんの気持ちも持っていなければ、そんなことを言う俺を、ニノはただただウザったく思うだけだろう。

情報は乏しかったのに。貴重な休日を使って、わざわざ電車を乗り継いで、知らない街、知らない店で聞き込みをしてまでも、ニノを探し出そうとしていたからねぇ、俺は。

逢いたくて堪らなかったから、
ここまでした。

……分かってるんじゃないの?

その行動が、どういう意味を持つのか。



春の日差しを反射して。

ニノの瞳は、とろりとした薄茶色に透けていた。

間接照明だけのほの暗い喫茶店の中でしか見たことがなかったその瞳は、太陽の熱で溶かされてつやめく飴玉みたいで、旨そうに見えて仕方ない。

その飴玉が、俺を上目づかいで見て。

それから、切なげに、瞬いて。



「………もし、おれを、手に入れたとして。
あなたはおれを、どうしたいの」

ニノの質問は続く。

どう、したいか?なんて聞く?

まるで俺を誘導しているかのようだ。

さすがの俺でも気付くよ、気付くけど。

乗っかるでしょそんなの。

向かってる方向は一緒だもん、
どう考えても。



「俺のものになるなら、教えてもいい」

「……ならない、って言ったら……?」

「なりたいんだろ?」

「根拠は?」

「…………これ。
もしかして無意識?」



ニノの指が、俺の袖口をきゅっとつまんでる。ひねた発言とは裏腹に、そこだけで懸命に俺の心を繋ぎ留めようとしているみたいで、非常に萌える。

その様子を指差すと。

ニノは、ハッとして。頬から耳までを、みるみる赤く染めていく。



無意識、か、
無意識ですんのか、こーゆーこと……!



ニノ。おまえさ。

かわいすぎるな?








つづく。