基礎を固めるコーナー | 沖田音楽院教室ブログ

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子どもたちが教えてくれるもの

◾️一番最初にやるカリキュラム

 

私の教室で、

レッスンの一番最初にやる

カリキュラムです。

 

その名も「基礎を固めるコーナー」です。

 

その名の通り

基礎的な力を固めていきます。

 

野球でいうところの

素振りみたいなものですね。

 

 

◾️超初心者テキストから始めます

 

 

まずは

ピアノどりーむレパートリー1です。

(最初の数曲はドしか出こない

進度が緩やかなテキストです)

 

 

 

このテキストを5分でやります。

初心者が最初に使うテキストを、

ある程度通っている子が使うのですから、

とうぜん楽々と弾けます。

 

今日は

No1~No.10まで弾けたとします。

 

そして次週は

No.11からではなく、

No.2~No.11まで弾きます。

 

次の週は、

No.3~No.12です。

 

要するに“もう既に出来ているところ”を

繰り返し繰り返し弾いていくのです。

 

 

 

◾️意味あんの?

 

同じ曲を何度も弾いて向上するの?

という疑問もあるかと思います。

 

 

確かにどんどんと先に進むことはありません。

楽勝な曲を弾いていくわけですから、

しかし先に進むのは

メインのテキストでやればいいのです。

 

このカリキュラムのねらいであり

最大の利点は、

 

プレッシャーが少ない(無い)状態で

基礎固めが出来るという点です。

 

 

 

 

◾️やればやるほど“出来ない”が増えていく

 

 

メインのテキストというのは、

言うならば

“出来ない”が増えていくものです。

 

当然です。

“出来ない”→“出来た”によって、

技術の向上を図るわけで、

次から次へと“出来ない”を招いていきます。

 

 

しかし、

みんながみんないつでも

右肩上がりというワケにはいきません。

 

そのうち、

テキストが停滞する子がいます。

なかなか先に進めなくなる子がいます。

 

 

テキストというのは、

段々と難しくなっていく以上、

そういうことが起こります。

 

 

◾️それじゃ練習もしなくなるよね

 

 

テキストがなかなか先に進めない。

次の曲に行けない。

 

これが続くと

モチベーションが下がります。

 

モチベーションが下がると、

練習量も少なくなり、

技術力も落ちてきます。

 

 

技術力を高める為に

テキストを使っているのに、

テキストを使っているが為に

技術力が下がっていく。

 

 

これはかなり本末転倒です。

 

 

◾️急激な向上を要求されない課題

 

 

そうした練習量が落ちている時に

教室内だけで、

ノンプレッシャーで、

演奏技術を上げる(保つ)

 

のが、

 

もう既に出来ている曲を弾き、

毎週楽々と1曲進められ、

復習にもなる、

 

弱火でコトコトと煮る、

「基礎を固めるコーナー」です。

 

 

◾️進むテキストの順番

 

とはいっても、もちろん

使用するテキストは難しくなって行きます。

 

前述の順番だと

1週目→No.1~No.10

次週→No.2~No.11

次次週→No.3~No.12

 

と進んでいくといつか

ピアノどりーむレパートリー1が終わります。

終わったらその次は

バーナムピアノ1に進みます。

(有名な方ではなく教本の方です)

 

 

それが終わったら

ピアノひけるよレパートリーAに進み

 

 

その次はピアノどりーむレパートリー2

 

その後…

バーナムピアノ2

 

ピアノひけるよレパートリーB

 

ピアノどりーむレパートリー3

 

最強の左手トレーニング1

 

…と進んでいきます。

 

基本的な目標としては

バイエル中盤くらいまでの曲を

楽々と弾ける力を

長~く長~く

弱火でコトコト煮るように

つけていくことです。

 

 

 

◾️効果のほどは?

 

これを始めてから

2回目(2年)くらいの発表会から

劇的に効果が表れました。

 

音符を読む、

という力は相当ついてますし、

たどたどしい演奏がなくなりました。

 

確かにちょっと背伸びをすることにより

力はつきます。

しかし、楽勝レベルのものを取り組むことによって

付く力もあるのです。

 

 

そして何よりも効果が発揮されるのが

先程にも紹介した、

 

 

テキストが停滞する子。

なかなか先に進めなくなる子。

また、

部活やら勉強やらで、練習時間の

確保が出来なくなった中高生です。

 

 

超ゆっくりに復習を重ねていくことで

「たゆたえど沈まず」という状態を

生み出すことが出来ます。

 

 

 

 

 

☆☆☆同業者の方へ☆☆☆


ピアノ講師になって16年。
多い時で70人の生徒在籍数でした。

多くの生徒と試行錯誤して作ってきた
オリジナル教材やアイデアを記しています。

何かのご参考になれば嬉しいです。
http://jazzpiano.hannnari.com/gnavi4.html