東玉出 玉出木村屋2Deux 口当たりの良さを馬鹿まじめに追求した、大阪下町の絶品菓子パン | 美食倶楽部@MBLABO

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「馬鹿だなあ」と笑ってしまうようなことを、真剣に仕掛けてくれるのは喜ばしいことです。
今週水曜日から始まる伊勢丹新宿店の催事「WELCOME TO ZEON」。
ゴールデンウィークいっぱいやろうとは、伊勢丹もなかなかに勝負に出たものです。
シャアの軍服、試着だけでもしてみたい…!

さて、催事そのものも気になるところですが、twitterやカタログによる情報発信からしてステキです。
http://www.isetanguide.com/20180425/gundam/catalog2/

カタログに記載されているアイテムも興味深いですが、上部に引用されているキャラクターのセリフのチョイスがまた秀逸。
個人的に「20」のノリタケ×バンダイの「シャアのティーカップ」におけるワードチョイスがツボ過ぎます。
馬鹿ぶりが天才的!

あと「17」のキーホルダー。
ジャムホームメイドさん、何やってるんですか…。

この催事は楽しみですね。会場をニヤニヤしながら歩き回りたいものです。

さて、“食”においても時々「馬鹿だなあ」というものに出会います。
と言っても、単に「こんなもん誰が食べるんじゃい」的な巨大なものや、おかしな味付けのものはいただけません。
そんな露骨であざとい客引きのやり方は、“食”に対する冒涜です。

今回ご紹介するのは、お店側に笑わせる側は一切無さそうな、しかし味も売り方もえげつないほどに力強い、私の知る限り最強の“馬鹿な菓子パン”の店です。

東玉出 玉出木村屋2Deux

大阪に拠点を構えるパン屋さんです。
東京には年に数回、百貨店の催事でやってきます。
そしてちょうど今、西武池袋の催事「味の逸品会」に出展中です。
https://www.sogo-seibu.jp/ikebukuro/ippinkai2018/

この「味の逸品会」は、池袋西武におけるゴールデンウィーク時期恒例のイベント。
全国各地から様々なジャンルの美味しい人気店が集まります。
その中でも、一番長い行列ができているのがこのパン屋さん。

人気の秘密は「満足度の高い甘さ」を提供する菓子パンの数々。
ただベタ甘い、ということではありません。
幸せな甘さが際立つようにデザインされている、ということです。

その中でも個人的にイチオシなのが「練乳パン」です。
柔らかなスティック状のパンに練乳クリームがはさんでいる、それだけのシンプルなパン。
このクリームの程よい甘さと、しっとり柔らかいパンのコントラストが絶妙です。
ちなみにこの練乳パン、高級バター「カルピスバター」が使われているとのこと。
その一方で、添加物を一切使っていないため、“臭み”がなく、食べていても全くのストレスフリー。
もう、こんなの美味いに決まってるわけです。
「たかが練乳パンにここまで丁寧に作りこむとは、なんて馬鹿なのだ…!」
と思わずにいられない逸品。

そしてこの店のパンは、ひとつひとつがこんな具合に“菓子パン好き”を納得させる作りとクオリティなのです。

それに加えて、売り方がすごい。
四角くテーブルを並べたカウンターの中におっちゃんが2~3人ほど入っていて、お客はトレイを持ってレジに辿りつくまでに、そのおっちゃんのセールストークを聞きながら、欲しいパンだけをトレイに載せていくのです。

この、レジに辿りつくまでの約5分ほどの間に浴びせられるおっちゃんのセールストークがすごいのです。
それぞれのパンがいかにこだわりを持って作られているか、いかに人気ですぐなくなってしまうか、いかに美味しいか、ということをひたすら聞かされ続けるのです。

そもそもある程度は「買う気」をもって行列に並んだわけですが、おっちゃんがあれもこれも美味そうに説明していて、見たら確かにどのパンも美味そうで、周りのお客がホイホイとトレイにパンを載せて行く様を見ていると、そりゃ思わず自分もトレイにパンを載せてしまうというものです。

私はいつも、強い心をもって「練乳パン」と「メープルナッツ(練乳パンのアレンジパン)」の2本しか買わないのですが、今回は「西武限定」のパンに加え、「あんバター(バターを挟んだアンパン)」を買ってしまいました。
「あんバター」について、おっちゃんが「四つ葉の有塩バターを使ってるよ」って説明していたからです。

私が思わず
「あれ? 練乳パンにカルピスバターを使われてましたよね。バター換えたんですか?」と訊くと、日焼けした横山やすし師匠みたいな店のおっちゃん、
「練乳パンには今もカルピスバター使ってるよ。でも、色々試したらあんに合うのは四つ葉の有塩だったのよ。まあ、食べたらわかるよ」
とニヤリ。

パンによってバターを変えてくるとは、なんという「馬鹿まじめ」ぶり!
しかもどうやらこの店、聞く限りでも3種類のパンを使い分けている模様です。

実際に食べてみると、「なるほど、確かにカルピスバターよりも四つ葉バターの方が合うなあ」というのは正直わかりませんでしたが、バターの塩気とあんの甘さが見事なバランスで危険な美味さでした。

「糖質制限」なんてものはしゃらくせえ、と思っている私ですが、この店のパンを常食していたら確実に死期が早まると確信するほどに危険なパンです。
しかしそれがわかっていてもなお買わずにいられなくなるのがもっと恐ろしいところ。
えらいもんを作ってくれたものです。

菓子パン好きの方には知られている店ですが、ご関心のある方には是非お試しいただきたいところ。
思わずたくさん買ってしまう上に、あればつい次々と食べてしまうため、「自制心」との闘いになります。
2018.04.19

店名:玉出木村屋2Deux

住所:大阪府大阪市西成区玉出中2-1-1

定休:日曜日、平日休みもあるため要確認

URLhttps://s.tabelog.com/osaka/A2701/A270406/27005184/