よく「最近の若者は個人主義化している」と(ため息交じりに)言われる。本当かなぁ。私はそうは思わない。もし個人主義なら、自分以外には興味がないはずで、他者の事などどうでも良いはずだ。いちいち誰かを見下したり、バカにしたり、足を引っ張ったり、他人の生き方にケチをつけたり、マウントを取ったりしないはずである。ホントはみんな他の人が気になって仕方ないんじゃないのかな。

 

本当に個人主義なら、人の事なんて放っておけばいい。誰が炎上しようが、自分に迷惑さえ掛からなければそれで良いわけだから。個人主義が進んだはずなのに、マウントを取ったり、周囲の顔色を窺うことはやめられない日本人。それは「偽の個人主義」とか「弱い個人主義」とでも言うべきものだろう。少なくとも欧米型の(自己決定と責任を伴った)個人主義とは別物だ。

 

あと「若者の価値観が多様化している」もウソだと思う。ルッキズム全開で、誰もが容姿ばかりを気にしている時点でお察し。みんな同じような化粧と服装をしているじゃないか。「可愛い」と言われる子も似たり寄ったり。むしろ若者の価値観は画一化しているようにしか思えない。