皆さん、こんにちは。
 中国ビジネスに直接的な関係はないのですが、主題のことについて触れてみたいと思います。

 「失われる顧客」

 

 

 1994年1月に日本で出版された訳書です。

 ちょうど

 「顧客満足」

 こういう言葉も流行り始めた頃ですね。

 先日、当時の知り合いと会食していたとき、そのような話となり、書斎を探すとこの著がでてきました。

 こんなことが書かれています。

 「満足できないほとんどの顧客は、不満足にした会社には苦情を言わず、その会社の製品は二度と買わない。そしてその不満を他の9人以上に話す。」

 筆者は中国や日本で技術サービス部門を計6年担当しましたので、顧客の苦情の声には敏感でした。
 ですので、消費者として何か問題に気づけば、その会社(店)のオーナーや責任者に知らせるようにしています。

 先日、ある大手回転寿司チェーンで夕食をしたときのことです。

 巻き寿司が潰れたり剥がれたりして出てきた……

 

 

 妻は

 「まずそう…… 気持ち悪い……」

と言って口にしませんでした。

 普通の顧客の場合、もう二度とこの店には行かないでしょう。

 筆者はこの回転寿司チェーンのホームページから苦情受付の入り口を発見、写真付きで事実情報を提供してやることにします。

 「包丁が研がれていないのではないか?」

 「そもそも外見チェックもしないで、または外見を無視して提供するのか?」

 週末をまたぎ月曜日にこの店舗の店長らしき人から電話がかかってきました。

 「自動機のカッターが古くなりよく切れていませんでした。カッターを交換しました。」

 「教育はしているのですが、アルバイトのため、すみません。再教育を徹底します。」

​ 筆者の通報により、この店舗の顧客離れを最小限にすることができたのではないかと思います。

 偶然だとは思いますが、その直後からこの会社の株価が急上昇しました。​


 何故、多くの顧客が苦情を通報しないのか?というと次のような理由が考えられます。

 1.個人情報が漏れるのが心配

 2.せっかく伝えたのに、逆ギレなど理不尽を被るのはこりごりだ

 3.クレーマーだと思われたくない

 サービス部門を担当したことのある筆者からすると、とてもありがたい意見です。

 でも私が店長なら、この店舗限定で1,000円位のサービス券をお渡ししますね。​​​​

 顧客は黙って去って行く、ということは貴社製品や営業員、店員、全てのサービスが顧客に不満足を与えているか、分りづらいということです。​

 苦情がないから安心、と思っていてはいけません。

 では、また。​