私は、ヒモになりたい。
これは、かねてからの、夢だ。
もちろん、ご存知の通り、ベストジーニスト賞や紫綬褒章、更にはノーベル全裸賞をゲットワイルドさせて頂いた私にとって、
勲章など、もはやアウトオブ眼中である。
私は、女性の社会進出を、心から応援している。
同時に、我が国に於いて男性が強いられている役割の厳しさを、大いに憂いている。
「男たるもの、仕事をして稼いてこそ一人前」
という、時代の化石と成り果てた価値観。
私はこれに対して、疑問符のゴールドラッシュを投擲したい。
なぜなら、私の辞書に、「労働意欲」という文字は無いからだ。
そう。即ち、私がヒモになることこそが、女性が更なる社会進出を果たすための嚆矢となる。
そのことに、疑義を挟む余地はなかろう。
仕事以上に、私は、洗濯や掃除やアルマジロの散歩や、近所の老婆と世間話することやクソ不味いポトフを作ることが、好きなのだ。
更には最近ようやく、子どもが好きになってきた(宮崎勤的な意味ではない)。
「ちゃんと働いてない男はアウト」という価値観に毒されてしまった「ちゃんと働いてない」真面目な男性が、
「ちゃんと働いてない自分なんて...」と、恋愛のステージからも降りてゆく。
人に何かを諦めさせる価値観なんて、一体、誰が得をするのだろう?
半ば洗脳に近い形の価値観を植えつけ、それを個々人の劣等感へと萌芽させる社会。
そこには、果たして希望の花が咲くのだろうか?
働きたい女性がいる。働きたくない男性がいる。
「ヒモ」という言葉さえ、労働から撤退した男性への蔑称であろう。
殊に男性は、労働から撤退しただけでも、慄然とするほど、非難の目に晒される。
斯様な由々しき事態を打開するために、私は、ヒモになる。
「どうせ、働きたくないんだろう?」とのご指摘もあろう。
当たり前だ。働きたくなんて、ない。
真っ昼間からストロングゼロをかっくらって、近所を徘徊する。
適当に家事をこなして回覧板をまわして、たまに来やがるうざったい勧誘(エホバの証人だかエボラの狂人だか忘れたけど)に、
愛想と塩を振り撒く。
そしてSNSで、意味もなく、キロロを終日大絶賛。何の思い入れもないのに。
そういうわけで、私は、女性の社会進出を、全霊で支援する。
男性優位の思想に基づく制度や価値観から、私たち自身を解放しようではないか。
それこそが、私たち一人一人の幸福に結びつく。
そのためにも、まずは私が、ヒモになるべきなのだ。
だからこそ、誰かが私を養わねばならない。
大谷健児がヒモになったとき、我が国の暗澹たる明日に、一条の光明が差し込む。
私は、ヒモになりたい。
ありがとう。
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・《虐待サバイバー写真展》(https://kojikoji.themedia.jp/posts/4128584)では、被写体として協力させて頂きました~♪
・《生きづらさ系フェス》・『布団の中のアーティスト』(http://blog.livedoor.jp/futon0405/)では、広報を担当しております★
・FMぷちすみだリヴァー『ふくぅの日曜スマイル!』(http://zarya-music.com/fm897/archive/sunsp01_data2_2017.html)にて、
『布団の中のアーティスト』・主催者の哲生さんと2人で《布団の中のガールズトーク》というコーナーもやらせてもらっています(大谷と同じくスタッフの一人・ふくおかかつひこさんの計らいにより、今年1月からスタートしました♪)。