誰も知らないと思うが、ディヴィッド・サーカンプが亡くなった。73歳か、アメリカのいわゆるB級プログレバンド、「パヴロフズ・ドッグ」のボーカリストでリーダーである。日本でもファーストとセカンドアルバムは、確か当時のCBSソニーから発売されていて、オレも普通にレコード店で入手した。多分1975年頃かな。
そのバンドの特筆すべき点は、このディヴィッドの特異なポーカルにある。何というかヤギを絞め殺したような、というか超ハイトーンボイスにある。曰く、インディアンの放つホーミーから学んだというが、この声質が好き嫌いの分かれる点であろう。またバンドサウンドは、メロトロンやヴァイオリンを生かした、結構ポップなメロディーを持つ楽曲で、確かにあまりビート感は感じられないが、まずまずである。ただテクニック的には秀でたものは少なく、また暗いイメージの曲も多い。そしてセカンドアルバムには、あのビル・ブラッフォード(イエス・キングクリムゾン)が参加しているのだが、全然彼らしくなく、ただリズムを刻むのみ、と肩透かしなモノであった。
で、4,5年前かな、YouTubeを検索していると、なんとこの「パブロフズ・ドッグ」ライブ映像が流れてきて驚いた。規模こそライブハウス的な場所だが、ちゃんと演奏しているし、ディヴィッドの声も変わらない。まあ太ったけどね。そのためキーを下げている感じだったが、バックもしっかりしてるし、プログレが下火になっても、ずっと変わらずライブを続けていたことが感じられたな。
そうこうしていると、なんと来日公演が発表されたのには驚いた。いやいや客入らないでしょ、オレとあと10人くらいだよ、とか思っていたら、あっという間に来日中止となった。そりゃそうだろう。でも、その時の理由がディヴィットの体調不良とかだったんで、すこし心配していたのだな。
死因は不明としているが、とにかく冥福を祈りたい。YouTubeで彼らの名曲「ジュリア」を見てみるかな。「シー・ケイム・シャイニング」もね。