苦い記憶×初顔合わせ
新しい環境って苦手なんだよなー・・。
人と会話すんの疲れるし、面倒だ。
一応同じ中学から来たヤツも2人いるが
そりが合わないってゆうか、人種が違うとゆうか。。
その場だけは合わせてるが奴等のアキバ的なノリにはついていけないよ。
はぁ。。。ため息しかでない・・。
中学時代サッカー部だったし入学と同時になんかスカウトみたいな
勧誘きたけどヤル気んならないな・・。
かと言ってこのままではヒトリボッチな3年間を過ごしてしまいそうだ。
というか学校自体をやめてしまいそうだ。
部活は全員登録制だし。どうすっかなぁ・・。
ZZZ・・・
寝てる場合じゃない!なにかいい案はないか??
そうだ!クラスは別だが幼馴染のミーヤ♂がいるじゃないか!!
あいつと同じ部活に入ろう!
卓球部!?・・・まぁやったことないけど
斬新でいいんじゃない??
てかなんか仲間ができればいいわけだし。
いやなら辞めちまえばいいわけだし☆
そんな軽いノリで即入部。
卓球部。名前の響きだけで偏見をもっていたが
部員は意外!と言っていいのかミンナ普通だw
むしろ危険な香りの漂う男も混じってるが・・。
ナゼあんなツンツン頭で目つきの鋭いヤツがここに??
しかもウマイ!!一体何者!?!?
そしてもう一人カワイイ顔しながら両脇に手下(?)
みたいのを連れてるちっちゃいの!!
(俺もヒトのことはいえないが・・)
教室にこもってるよりは刺激がありそうだ・・。
これがマサト♪&マコトとの
初対面時の印象だった。
いうまでもないが
両者とも印象悪シ!!w
=別の日=
その日は朝から雨だった。
ひどく欝だ。。が仕方ない学校へ行こう。
・・・なにで??
A型なのにそうゆうとこ駄目なんだよねぇ・・。
バス時間わかんねぇしだいたいバス本数少ないんだよね・・。
意を決っしイザ自転車へ。
直線だしかっ飛ばせば濡れる前に学校着くべ!!
映画やドラマで真っ先に死ぬタイプだ。
そして容赦なく降る雨。
意外とデカイ雨粒。。
後悔したがもう戻る意味もないくらい
ずぶ濡れだ・・。学校のトレットペーパーでも
制服は拭けるだろう!!
そんな適当な考えで突っ走る。
8時チョイ過ぎ。早すぎたな。
まぁいいや。誰も居ない方が
制服も拭きやすい。
そんなことを考えながら教室の
扉を開く。
!!
いる!こんな時間に!!
しかも俺の真後ろの席?!
さすがにキマヅイ空気。
しかし逃げるわけにもいかず挨拶を交わし
自分の席へ・・・。
その後の記憶はないが
ガットを張る男にずぶ濡れな姿を晒した記憶だけは
鮮烈に残っている。。
最初のMとの記憶である。。。つづく
はじまりはいつも雨
『ともだち100人できるかな♪ 100人で食べたいな。富士山の上でおにぎりをランランランラン ランランラン♪』 こんな歌を作った人はよっぽど偉大な人か、ただのノータリンなのではないか?・・・
4月5日の入学式からはや何日経つだろうか。まわりには同じ中学出身のグループやなんかのきっかけでツルむようになったグループなど、さながらシンガポールのような異種多様の人間たちが、小さなコミュニティを作り始めていた。唯一僕にとって救いだったのは、ここにいる全員がコミュニティにうまく入り込めているワケではないということ。軽い会釈をしながら、ひとりで教室をでていく人間が何人かいた。だからと言って何か問題が解決したわけではない。転校続きだった中学時代とは、うって変わって新しい環境になれば、自分はうまくやれる人間だ!と強く信じていた・・・・がその自信がぼろぼろと崩れ去りそうになっていた。
まぁーいいや、明日になれば何か事件があったどうしても誰かコミュニケーションをとらなきゃいけない事態が起きて、追い込まれれば、それがきっかけとなってトモダチもできるだろう。きっと・・・
水無川っていう名前のきれいに整備された人工の川沿い、駅までの道程を歩きながら考えてみた。『そうだよ!部活をやればいいんじゃない?!』スポーツマンから最も遠いところにいた僕は、自分と今の生活変えたいという焦りにも似た感情からそんなアイデアが思い浮かんだ。我ながらいい考えだ。なにがいいだろうか?今やっぱり人気があるのは、Jリーグもできたしサッカーか・・・
そりゃムリだな。野球なんてまったく興味がい。とにかく人気のあるスポーツじゃ情けない思いをするだけ損だし。
卓球?それはちょっとイメージがね・・・・うん、これしかないな。
さっそく最寄の駅についてから、イトーヨーカドーに行ってラケットを買ってきた。丸いフレームから急に細くなるシャフト。何より公園でやるスポーツNo1だろう・・・しかもなんとなくかっこ良さそうだし。
何日かして、ホームルームで自己紹介もかねて入りたい部活発表タイムが、担任の先生から提案された。
「瞬発力と反射神経を鍛えるためにバトミントン部に入ろうと思います!」
それからして、声をかけてくる人が2人増えた。「オレもバトミントンやりたいんだ。」おぉーいいじゃん部活!「ホント?!じゃあ一緒に入部届けだそうぜ」やっぱり何かきっかけって必要なんだよね。最初はピヨったが、結果オーライ。大丈夫だべこりゃ。その時は順風満帆、爽やか街道まっしぐらと思っていた。
さっそく放課後3人揃って入部届けを出しに行った時、顧問の先生から衝撃の言葉が・・・「他に部員はいないようなもんだから、君たちの中から部長をきめてね。」
そう、まぁー良くある話ではあるけれど、まさかねぇ~そんな漫画じゃないんだから、ゼロからの出発でインターハイ目指すみたいな。まぁーそれも悪くは無いけど・・・・「さぁー誰が部長やろっか?」僕なりにそれぞれの様子を伺うつもりで、そう言ってみた。「君がやってくれよ。」おいおい、なんだよ!そのちびまる子ちゃんの長沢君と藤木君みたいな、いかにもめんどくせ~からお前やれみたいなテンションは!!!「なんかヤル気まんまんだし、俺たちはMがいいと思いま~す!」・・・・・・ハイハイ;俺がやりますよ・・・なんか押し付けるにしても、もっとうまくヤル気にする方法ってあるだろう!!あからさま過ぎるっつーの!
「ふたりがそういうなら、僭越ですが部長やるよ。」「さんせーい!パチパチ」・・・まぁー部長って響きも悪くないしね。1年生で部長なんて、意外とモテモテだったりするかも知れないし。よーし、どんとこいだ!
「よし、では早速明日の放課後から部活を始めよう!今日は解散!」
さぁーて、明日は何からやろうかな、当然最初は筋トレで、その後はラリーかな。いやー忙しくてまいっちゃうな・・・
川沿いの道でこんなに、ウキウキとした気分になるなんて・・・・人間変わるもんだねこりぁ。今日は帰ったら明日のメニューをノートにまとめて敏腕部長ぶりを発揮しちゃおう。
「いってきまぁーす!!今日から部活だから遅いよ~」
朝、家を出るときある異変に気付いた・・・・『おいおい!雨かよ~なんて幸先の悪いスタートなんだろう・・』
でも午後には止むかも知れないし、学校に行こう。傘を差しながら、駅までの道を歩いた・・・
どうも気合入り過ぎたみたいだ、まだ8時過ぎだ。教室には誰もいなかった。まぁーこれくらいの気合があっても悪くないよな。とりあえずバトミントン部らしく、ガットの調整でもしよう。席についてラケットを取り出し、ちょっとガットをいじってみた。何がわかるわけじゃないけど、とにかく自分の商売道具(?)は、いじっていたい気分だった。
その時、教室のドアが開いた・・・『おっ、誰か来たな。俺のスポーツマンぶりをみてくれぃ』視線をドアの方にそぉーと、相手に気付かれないように、向けてみた。『!!!!ええっーーーー』まずいこんなシチュエーションは想定してなかった・・・これじゃあ俺のラケット調整デビューなんて、さりげない会話にならねーじゃねーか!
視線の先には、なんと全身びしょ濡れの野郎が立ち、犬のように頭を振っていた・・・・「お・おはよ・・・どうしたの?なんかびしょぬれじゃん!」「おう、チャリンコで来たからね!」『ええーカッパとかないわけ・・・』と思ったが「あーそうなんだ大変だったね。」「いや別に・・・」そう言うとそいつはこちらに向かって歩いてきた・・・『こんな2人しかいない教室で、こんなワケのわからんやつと一緒にいたら、俺まで疑われちまう・・頼む、この場面での距離感は大事だぞ・・』「あーバトミントン部入るって言ったね。」そういって彼は僕の前の席に座った・・・・『マジかよ~いくらなんでもこんなガラガラの教室に二人っきりでこんな近くに座ってたら、あきらかに同じカテゴリーに分類されんべよ~』名前の順で席が決まっていたこの時期は彼は僕の前の席だったのである。これが僕が覚えている“ふる さと”との出会いであった。つづく