2018年9月6日(木)未明に発生した“平成30年北海道胆振東部地震”。

 
なんとも長ったらしい名前だが、行政が名付けるのだからこれは致し方ございませんね。
 
この地震による被害は・・・
人的被害、建物被害と、細かく挙げれば長くなりますので、ここは消防庁の資料などをご参照いただくのが良かろうと思います。
地震による直接的な被害はどうしようもないものもあって、いくら防いでも防ぎようがないものもございます。
なぜならば、全て予測できて何の被害もなければ、災害とは言わないからですね。
被害があるから災害とされるのです。
しかし、こういう時に専門家、地震の専門家とか、地質学の専門家という人が現地視察に現れて、あ~でもない、こ~でもないと蘊蓄を並べて、最後の結論として、「まだまだ油断はできないので、さらなる警戒が必要です。」と、判で押したような、杓子定規なコメントを発するわけです。こんな言葉は専門家ではなく、正直言って私でも言えることでありまして、専門家が放つ言葉ではありませんね。人命が失われた後に言ってもどうしようもありません。こんな専門家なんて存在価値、レーゾンデートルはございません。専門家ならば災害発生前に「ここは地震が発生したら土砂崩れするから、転居するなどの対策を講じるべきだ」と発言するべきですね。
 
さて、この地震が災害として大きく取り上げられることになった、衝撃的な出来事だったのが「ブラックアウト」。
北海道全域が停電になるという、北海道電力による前代未聞の不祥事でありました。
私は北海道に、しかも震源とはかなり離れた地域に住んでおりますが、私の家も停電となりました。
それでも、私の家のある地域の復電は早く、翌日9月7日の、たぶん20時30分程度に電気が通りました。
他の地域ではさらに遅く、8日夜まで停電していた地域もあったようです。
 
この地震で、北海道のライフライン、インフラの脆弱性が露わになったと言わざるを得ません。
なぜこのような辞退になったのかと言えば、とにかくバックアップ体制ができていないということが上げられますね。
バックアップ体制というのは、「どこかが機能不全になったら、他のどこかが助けに入らなきゃならない」「だから、いつでも交代できるように同様の機能を持つヒト、モノ、コトを事前に作っておこう」ということですね。
それができていないから、北海道全域に及ぶ大停電になってしまったのですね。
 
これはそもそも北海道が一つの地域であるという、日本の制度と日本人の考え方、意識に問題があるように思います。
そろそろ北海道を一つの地域ではなくすることも考えなければなりませんね。制度としては北海道を分割、分県することを考えなければならないでしょう。ちなみに、私は機会を伺いながらできるだけ早い段階で分割、分県するべきであろうと思っております。
 
北海道では一時、分割・分県のチャンスがありました。
それが2010(平成22)年の支庁から振興局への改組の時ですね。
でも、公務員、特に(市町村でなく、いわゆる都道府県職員という意味での)北海道の公務員の圧力があって実行に至らず、結局「総合振興局」「振興局」と名称を変えただけで終わってしまった。
私は北海道は基本的に4つの地域に分割できるものと考えています。
4つとなると、基本的には道東、道北、道央、道南といわれますが、私は今までの考え方を変えて、改めてゼロベースで考えるべきだろうと思いますね。北海道の地理、日高山脈、大雪山系、周辺の諸島、さらには北方領土とされる歯舞諸島、色丹島、国後島、択捉島の存在を考えることに加えて北海道内の風土や文化なども考慮すると、そんなに単純ではないと思いますね。
また、分県でよく言われることが、過疎地域がさらに増えるとか、公務員が増えるだけなどと言われることがございますが、決してそんなことはありません。
今の北海道は札幌一極集中なのです。それを分割することで札幌一極集中を緩和させます。また、分県にあたって今の市町村の統合と合併も行われることになるでしょう。あと、たぶん、各県の首長が話し合う、連絡協議会くらいがあればいいんじゃないでしょうか?
国会議員だって、北海道は衆議院で12選挙区ありますけれど、分県で多少少なくできるでしょうし、私の考えるところでは将来には6選挙区、現行の半分くらいにできるんじゃないでしょうか。
また、観光面では、北海道が一つだからこそ観光客が多く来ると言われることもあると思いますが、それもいかがなものかと思います。
私は観光という言葉が大っ嫌いですので、ここは敢えて観光という言葉を「旅」としてお話しますが、人は北海道だから旅に来るということはございません。旅に来るのはあくまでもピンポイントで来ます。このポイントに行くために通過する地域があるだけです。
とにかく、北海道が1つの行政区分になっていることについても、北海道を分割・分県についても、それぞれにメリットとデメリットがあることは否定できない事実でありますけれど、それらのメリット・デメリットを比較しても分割・分県する方がよりメリットが大きいと、私は思っています。
エネルギー、ライフラインについても、自分の地域で賄えるものを作るでしょうし、そうすることでバックアップ体制ができてきます。各地域ではそれぞれに地域の経済振興を考えますから、新たなビジネスチャンスも生まれるでしょう。経済が振興すれば住民も増加するでしょう。デメリットに囚われるよりもメリットをさらに伸展させる可能性を考えていくことが大切だと考えています。
 
さて、今回のまとめ。
平成30年北海道胆振東部自身の教訓としては・・・
◎ 専門家はより発生した災害についてではなく、災害を未然に防止するための対策を考え、実行するべきである。
◎ 広域災害に備えて、北海道もそろそろ分割、分県の可能性を真剣に考えるべき時期にある。
・・・といったところでしょうね。
 
合わせて、1都1道2府はまだ良いとしても43県は多すぎますね。減らしましょう。
その話はいずれ、追ってまた・・・。
 
今は日本全体でもバックアップ機能が欠けていますね。
特に政治の世界では全くバックアップができていません。
同じ総理大臣が長く続くのは全く進歩がないことであって、良くないことだと思います。
これは私だけが思っていることかもしれませんが、日本の経済も文化も、
そして学問も成長が止まっているように思うのはこういうところにも顕在していると思いますね。
皆様はどのように思われますでしょうかね。
その話もいずれ、追ってまた・・・。