【赤平生活】赤平市にJRは不要である(私見) | ordina M3 2013年式RM348 を買ってみたブログ

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2019春の統一地方選挙。
 
私の住む赤平市では、現職の菊島好孝(きくしまよしたか)氏が再選に向けて意欲を見せるとともに、新人でこの1月まで赤平市役所職員だった畠山渉(はたけやまわたる)氏が立候補を表明し、選挙戦となることが確実となりました。


 
さて、北海道赤平市のような人口1万人程度の田舎町でも、重要な政策論点はあるもの。私の思う所、今回の選挙戦の大きな争点(短期的なもの)は、以下の2つと思っております。
  • 既にスタートしている炭鉱遺産公園整備計画の今後。
  • JR北海道路線の存廃問題。いわゆる上下分離方式の是非。
これに対して、長期的な政策論点としては、人口減少対策とか、産業振興とか、高齢化対策とか、子育て支援とか、色々ありますけど、どの候補も大きな差は無さそう。
このうち、後者のJR北海道問題について、私はこんな風に考えております。
  • 赤平市にJRは不要であるので、JR路線は廃止してもらって構わない。JR北海道のために赤平市が財政支出する必要はない
  • JR根室本線が北海道経済にとって必要な存在だというなら(たとえば、富良野方面からの農産物の出荷や、観光など)それは北海道が財政支出してJR北海道を支えるべきである。単なる経由地にすぎない赤平市が財政負担する必要はない。
  • 既にJR北海道よりも遥かにキメ細かい公共交通網を提供してくれている北海道中央バスにこそ、赤平市は財政支援するべきである。
 

■赤平市の鉄道:

現在、赤平市にはJR北海道の根室本線が通っております。

もともと石炭産業で栄えた赤平市において、この鉄路は石炭積み出しに活躍した時代がありました。当時の赤平駅隣には国鉄職員の宿舎などもあり、石炭積込用の施設などもあって、かなり栄えたそうです。

 

しかし、赤平市内の全ての炭鉱が閉山。国鉄民営化で経営悪化が著しいJR北海道としても、路線見直しは随時行われてきたようで、以前には「赤平駅廃止案」もあったのだとか。

 

当時、私はまだ札幌にいましたので詳しい状況を知りませんが、聞くところによると、駅の存続を切望した赤平市は赤平駅旧駅舎解体後の跡地に「市民交流センターみらい」を建設。その1階の一部に駅機能を入れ、スタッフを赤平市役所から出すことにより、何とか駅機能を維持したということだそうです。いわゆる上下分離方式の始まりですね。

 

image

↑市民交流センターみらい。この1階奥の一部にJR駅機能があります。

 

つまり、現在の赤平駅は実質的にはJRの物ではなく、建設も維持もスタッフも赤平市が負担しているということのようです。

 

そこへきて、近年、いよいよ経営が危なくなり不祥事も続いたJR北海道は、大規模に赤字路線廃止の方針を打ち出したのでした。

 

近場においては、既にJR札沼線(新十津川-北海道医療大学前)の廃止は決定。

赤平市を通るJR根室本線も滝川-富良野間で単独維持困難とされました。

 

■赤平市内の公共交通:

赤平市内には、JRの駅は3つしかありません。

赤平駅、茂尻駅、平岸駅の3つです。

 

image

↑JR平岸駅

 

茂尻駅と平岸駅は無人駅。

赤平駅は実質的に赤平市が建設維持管理しているのは、前述のとおり。JRの職員はいません。いるのは赤平市の職員です。

 

では、実際にどの程度の本数が運行されているのでしょう。

赤平駅の時刻表はこうなっています。

 

滝川方面の平日。

 
 
根室方面の平日。

 

 
いずれも、平均して1時間に1本以下の運行数。
次々に列車が来る都会の方には信じられないほどの不便さです。私も札幌に住んでいる頃は時刻表なんて見る必要なかった。
 
駅の数がたったの3つ。1時間に1本以下の運行。
皆さん容易に想像できると思いますが、赤平市内の交通にはほぼ役に立たないJR北海道
 
ちなみに、赤平市には北海道中央バスの路線も通っています。
滝芦線、歌志内線、砂芦線の3つ。
バスですから、赤平市内にもバス停はいっぱいあります。
北海道中央バスHP:
滝芦線:
歌志内線:
 
 
赤平市内の交通という意味では、圧倒的にJRより便利な北海道中央バスというのが現実です。
 
 

■赤平市の遠隔地交通:

では、遠隔地への交通ではどうでしょう。
たとえば、北海道の中心たる札幌市まで

 

 

 
滝川駅で乗り換えて、特急を使って札幌へ行くことができます。
乗り換えがうまく繋がれば、1時間20分で札幌へ
(でも、下手すると乗り換えで1時間近く待たされることも…!?)

 

 

1時間20分で札幌というと便利そうにも見えますが、高速道路という強力なライバルがいるんですね。

 

高速道路で赤平から札幌までは、約1時間27分

 

 
JRとほとんど違いがありません。乗り換えがない分だけ確実ですし、運行時刻に縛られることもありません。
 
でも、運転免許のない人はどうするの?
ご心配なく。北海道中央バス高速バス「高速ふらの号」を運行してくれています。
 
この高速ふらの号の停留所は、赤平市内に5つあります。
文京町、赤平駅前、赤平消防署、茂尻、平岸の5つです。JR駅より2つ多い!
そして、ほぼ1時間に1本は運行してくれているんですね! ただし、札幌駅前まで2時間半ほどかかりますが…。
高速ふらの号:
 
こうして見てみると、赤平市にとってJR北海道は市内交通でも遠隔地交通でも不便と言わざるを得ず、既に赤平市にとっては不要なものとなっていると思うのです。
 
 

■その他の赤平市の公共的交通:

ここまで、JR北海道と北海道中央バスの話をしてきましたが、赤平市内には他の交通手段もあります。

列挙してみますと、こんな感じ。

  • ハイヤー・タクシー会社2社(プリンスハイヤー、西出ハイヤー)
    →昔から市民に愛されている2社です。
     
  • 市民生協の市内循環バス
    →本来は市民生協へのお客さんを運ぶ無料バスですが、市民生協の隣が市立病院のため、通院目的で使っている人も少なくありません。
     
  • エルム高原温泉ゆったり無料送迎バス
    →赤平市幌岡の丘の上にある温泉施設までいける無料送迎バスです。http://www.akabira.net/yuttari/306/
赤平市民にとって不便なJR北海道にこれ以上の税金を投入するくらいなら、いっそのこと根室本線は廃止していただいて、その分の税金で市営の市内循環バスでもやった方がどれだけ市民生活のためになるか!
…そう思いませんか?
 

■まとめ:

赤平市民の世論調査を行ったわけではありませんが、私が一部の方と話してみた感触からは、JR線存続支持派、上下分離方式受入派が多いように思えます。
でも、その理由を問うてみると、イマイチはっきりしない…。
本当にそれで良いのですか? 上下分離方式を受け入れると、今後、将来にわたって半永久的にJR北海道に税金を吸い取られ続けることになるのですよ。そんな寄生虫(言い過ぎ)に餌をやるより、もっと良い税金の使い方があるのではないですか?
 
 
赤平市は、大きく分けて次の地区に分けることができると思います。
  1. 平岸地区
  2. 百戸地区
  3. 茂尻地区
  4. 赤間地区
  5. 住友地区・東大町など
  6. 大町・錦町・泉町など
  7. 文京町・若木町
  8. 幌岡町・共和町
  9. 幸町・昭和町・美園町・桜木町など
  10. 住吉町
  11. 東豊里町・西豊里町など
 
このうち、主にJR根室本線の恩恵を受けるのは、駅がある地区の住民。すなわち、以下の3地区のみ。
  • 平岸地区
  • 茂尻地区
  • 大町・錦町・泉町など
その他の地区の住民には、あまり恩恵はありません。文京町は多少は恩恵あるかもしれませんが、その他の地区はほぼ恩恵皆無では?
 
実際、私も札幌から赤平に戻ってきて以来、一度もJRを使ったことがありません。赤平市民の皆さん、貴方が最後に赤平のJRを利用したのはいつですか?
 
本当にこんなJRが赤平市に必要ですか?
 
同じく税金を投入するなら、もっと良い市内交通の仕組みの作り方はあるのではないでしょうか。
 
そんなわけで、冒頭に述べたとおり、私はこんな提案をしたいと思います。
 
  • 赤平市にJRは不要であるので、JR路線は廃止してもらって構わない。JR北海道のために赤平市が財政支出する必要はない
  • JR根室本線が北海道経済にとって必要な存在だというなら(たとえば、富良野方面からの農産物の出荷や、観光など)それは北海道が財政支出してJR北海道を支えるべきである。単なる経由地にすぎない赤平市が財政負担する必要はない。
  • 既にJR北海道よりも遥かにキメ細かい公共交通網を提供してくれている北海道中央バスにこそ、赤平市は財政支援するべきである。
以上。
 
赤平市長に立候補されるお二方、ぜひ検討してみていただけないでしょうかね?