オーダースーツの経営について語ります。
起業やフランチャイズ等を考えている人はかなり参考になると思います。
オーダースーツの経営(起業)はおすすめか?【前編】からお読みください。
前編の続きです。
クールビズにより夏はスーツ需要が少ない
夏はクールビズの影響でスーツ需要が圧倒的に少ないです。
コロナの影響もあり更に悪化してしまいました。
スーツは冬の商売と言っても過言ではないと思います。(冬はコロナで大騒ぎですので、冬までダメであれば、どうしようもないです…)
スーツの原価が高い
オーダーメイドなので既製品の大量生産ではないので、原価が高いです。
生地代も高いですし、工賃はかなり高いです。(海外縫製を使用すれば安くはなりますが、質を落とせばお客様は満足しないでしょう)
1着1着別の生地で、その人ごとのサイズで作るのでコストが安い訳がないです。
スーツなので販売額は高くても、利益は低いです。
薄利多売という言葉がありますが、個人店のスーツ屋で多売は難しいと思うので薄利少売になる可能性が大です。
スーツの修理代の高さに驚く
オーダースーツにお直しは付き物です。
私はかなりお直しは少ない方ですが、それでも稀にお直しになることもあります。
スーツは直す箇所が沢山あります。
- ウエストの大小
- パンツの長さ
- 上着の肩幅
- 上着の着丈の長さ
- 上着の袖丈
- 上着のサイズ感
- パンツ大きさ
- 全体的な着心地
- 体型のクセによるシワ
ほんの一例でもっと沢山あります。
これが全て合わないとお直しになり、お客様にも迷惑がかかります。
例えば上着もパンツも全体的にかなり大きいとしましょう。(下手な人に採寸されて、ぶかぶかに作られた経験がある人も多いはずです)
全体的に細くする修理をしたら、ざっと1万5000円~2万円ぐらい修理代にかかります。
こんな修理になれば赤字です。
ちなみに小さいという内容であれば、スーツの縫いしろは少ししかないので、作り替えです。
もちろん作り替えやキャンセルは大赤字です。
修理代はタダではないです。
全て請求がきます。
ウエストが少しだけ大きいから1㎝詰めるといった修理でも1500円~2000円の修理代の請求がきます。
利益がそこまで多くないのに、ちょっとした修理でも高いです。
この辺りは何となくオーダースーツ屋を始めた人は痛感するかもですね。
適当な採寸をしていたらお客様にも迷惑がかかりますし、自分の首も締まっていきます。
オーダーメイドはカーテンや家具や指輪などいろんな物がありますが、その中でもクレームが付きやすいのがスーツです。
この仕事がしたい人はここは本当に覚えていた方が良いです。
中編のまとめ
中編も暗い話ばかりですが、甘い考えで起業して大変なことになってからでは遅いので。
これがオーダースーツ事業のリアルな中身です。
フランチャイズの募集や広告をよく見ますが、そんなに簡単に売れて利益が出れば苦労はしませんが、現状はそんなに甘くはないです。
フランチャイズで本部側が本当に丁寧に採寸からマーケティングまで教えてくれれば良いですが、どこまでしてくれるかは会社次第だと思います。
もちろんFCなので利益からマージンを納めないといけないので、そこも考えないといけません。
当店はフランチャイズで起業している訳ではありませんので、全て自力で私の考えで運営しています。
ここまでは暗い話ばかりですが、後編では良いことも書いていきます!
このスーツの業界が元気になってほしいと思っているので、本気の人の起業は個人的に賛成しています!
ではまた後日に後編を書きます。
オーダースーツの経営(起業)はおすすめか?【後編】はこちらから!
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